ここ最近、ふと時計を見ると「44分」のことが多くて、気のせいなのかどうなのか……?
この「4」という数字、古来から「死」を連想させるとか、いやいや「幸せ」の「し」だよねとか、不幸の数字だとしたら「四天王」や「4番バッター」はどうやねんって話やないかいとか、レッド・ツェッペリンの最高傑作は4作目の「Ⅳ」に決まってるやんとか何やかや。

そんな「4」にまつわるボートレーサーのお話。
現在、現役のボートレーサーは1602人。選手にはそれぞれ「登録番号」が決められていて、ボート選手になるための専門学校を卒業した時点で、4桁の登録番号がつけられます。今の時点で、一番若い登録番号の選手が、最年少の17歳の白石有美の「4940」。

そんな登録番号なのですが、現在の最若手が4940ということは、もちろん「4444」の選手がいるわけです。

それが、桐生順平。
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今をときめくボート界の「ニュージェネレーション」と言われる若手軍団のひとり。
去年は、28歳にしてボートの最上級グレードレースの「SG」クラスで優勝して、ついにSGウィナーの仲間入りを果たした若手有望株です。

まあ、一般的には4並びというと、ちょっと不吉な気配も感じちゃう。
桐生くんとしても、その番号になった時点で「マジでか~!」くらいは思ったんじゃないかと思います。
ただでさえ危険と隣り合わせのボートレース。何が起きてもおかしくない。そんな中で、不可抗力とはいえ「4444」の登録番号になっちゃった。

ただですね。
この桐生順平。
そんなことには怯まない。

むしろこの選手には、どこまでも「4」がついてくるんです。

たとえば、初優勝のレースがそう。
デビュー6年目を迎えてすぐの一般戦。
22回目のファイナル進出で、ついに果たした初優勝。
その時の艇番が、「4」号艇。

その後、SGレースに参戦するようになって、初めてのSG出場のときも「4」号艇だし、SG初のファイナル進出も「4」号艇。さらには、G1レースでの初優勝を果たした、記念すべき第一回ヤングダービー(2014年)のときも、桐生順平は「4」号艇。

もしや……?
デビュー444勝目はどうだったんだろう……!?
と調べてみたら、444勝目は6号艇でした。
445勝目は4号艇だったのに~!!(笑)

とまあ、そんなこんなで、
初優勝が「4」号艇。
SG初出場も「4」号艇。
SG初のファイナル進出も「4」号艇。
G1初優勝も「4」号艇。
という、「4」尽くしの選手が、登番「4444」の桐生順平。

この選手を知って以来、「4」はぜんぜん不吉な数字じゃなくなりました。
そんなことを気にせず、目の前のことをしっかりやって成果を残してきた桐生順平のファンになると、「4」が並んだのを見るたびに桐生順平を思い出すわけです、「おれももっとがんばろ~!」って。
バスケを好きな人が、時計を見たときに「23分」だったらちょっと喜ぶのと同じ感覚。


そんな彼も出場するSGグランドチャンピオン(通称「グラチャン」)が、しあさってから始まります。
ミスターボートレース今村豊、王者 松井繁、プリンス山崎智也といったベテラン勢。
井口佳典、田村隆信、森高一真、丸岡正典を擁する、銀河系軍団85期。
毒島誠、岡崎恭裕、峰竜太、平本真之、篠崎元志、茅原悠紀に桐生順平のニュージェネレーション。
そして何より今回のグラチャンは、次回のオーシャンカップへの勝負駆け。地元で初めて開催されるSGに向けて、田村隆信と市橋卓士が挑戦します。

そんな面白いSGグラチャンを、みんなで観戦しよう♪