最近はFacebookや店でも、ブログの反応をくれる人のほとんどが社会人で、かつ今年はそれほど就活生の相談は多くないので、どうにも社会人向けの記事が増えてしまっているというわかりやすいネタ収集をしているみつしろです。

さて。
「最近の若者は酒を飲まない」とはよく聞く話で、たしかにそういう傾向もあるのだと思うのだけれど、まあそうは言っても「おら~、飲め飲め~い!」と言えば飲むかといったらたぶんそうではなくて。

じゃあ、そもそも若者を酒場で見かけなくなったのか、ということをちょっと考えてみたんです。
※途中の考察がめんどうだったら、後半だけでも。

第一に考えられるのは、「宅飲みしてる」のかな?
という理由。これはおそらく単純に金銭面の話で、いまも昔も学生の多くは社会人ほどお金をもっていない場合が多く、そりゃ「酒を飲む」ということだけを考えれば、そのへんでお酒を買って自宅で飲んだほうが安あがり。まあ、これはそりゃそうでしょう。

んで、他には「後輩を引きずり回す先輩が減った」というのもあるのかな、と。
このブログでちょいちょい登場する伝説の就活生Y下くんは、近年の学生の中でもちょっと特殊だったのだけれど、気に入った後輩がいたらすぐに飲み屋に連れ回す。「行くぞ~!」とか言って、後輩を連れ回して、行きつけの飲み屋でいろんな人たちと話すわけです。
でも、最近はそういう先輩も少なくなって、後輩と仲良くしっぽり、みたいな関係性のほうが多いのかなどうなのかな、という仮説。

あとは、「相対的にチェーン系居酒屋の比率が上がった」というのもあるかもしれない?
たとえば猿基地の(というか立命の)近くには、鳥貴族や牛角、ももじろう、とりのすけ、串八といったチェーン系の居酒屋があります。
鳥貴族って、いまでこそ外食業界が注目する大規模チェーンですが、展開が加速したのはゆ~ても2000年代後半。牛角だってけっこう前からあるようで、大規模化したのはせいぜい2000年に入ってから。そういう低価格・高品質のチェーン店が増えたことで、個性がまばらな個人経営の飲み屋に行く学生が減ったという可能性。

他に考えられるのは、「おもろいおっさんが減った」という可能性。
もしくは、学生の「おっさんに対する耐性の低下」あたりかなぁ。
ちょうどこの記事を読んでいて、昭和の高度成長を引っ張っていたおっさんはホント個性的で面白いなぁ、と思っていて、そういうおっさんが高齢化とともに飲み屋から減っていったりしてるのかな。それに加えて、不景気によるおっさんのお小遣いの低下と相まって、学生の宅飲みと同じようにおっさんの外飲み比率が下がっている、というのはあるのかそれとも関係ないのか。
さらには、世の中にいろんな「ハラスメント」的なものが溢れかえったことで、おっさんたち自身も若い人たちに対してちょっと腫れ物に触るような気づかいがあったりして、「イマドキの若いもんは」とか思いつつ、彼らも積極的にアプローチはしづらい、とか。

んで、そういう部分はありつつも、若者も若者で世代間コミュニケーションがあまりできなくて、そういうおっさんへの耐性がない。上手にコミュニケーションがとれない。その相乗効果によって、余計におっさんたちは恐縮し、若い人たちも会話ベタになる。


というあたりをテキトーに考えた結果、ざっくりとした原因として、

「新しいものを知ろうとする好奇心の低下」

なんじゃないか、と思うわけです。
別の言い方をすると、

「“わくわく”よりも、“びくびく”が優位になってる」

とも言えるかもしれません。
先輩は後輩から嫌われることにビビり、
学生は新しい飲み屋を発見する好奇心をもたず、
個店に入って失敗することにリスクを感じ(んなもんないのに)、
おっさんは若者にビビり、
若者はおっさんへの興味もなく、会話にビビる。

それも仕方がないことだとも思います。
メディアのニュースでもネットでも、巷じゃ他人の失敗をあげつらう情報ばかり。
あれもダメ、これもダメ。そんなの不謹慎、これはケシカラン。
世の中は不謹慎パンデミック。いろんな失敗を目にしすぎて、どんどん行動も視野も可能性も制限されていっちゃう。それじゃ好奇心なんて持てないこんな世の中じゃポイズン。

なのでですね。
せめて自分にとってど~でもいいことを無視して、自分が楽しいと思うものに敏感に、失敗をあげつらうよりも、おもろいものを発見したら褒めていくことが大事なんじゃないかと、そう思うんです。
おもろい人やおもろいモノ、おもろい考え方を褒め倒していくことが、「酒を飲まない若者」を減らし、引いては日本を良くするための解決策のひとつなんじゃないか、と。そういう結論に至りましたことを、ここに報告させていただきます。