ひさびさに「これはッ!?」って思ったサッカーマンガ。
面白いです、これ。
『GIANT KILLING』も面白いけれど、こっちは高校サッカーの青春系。
なにせコンセプトがいい。
主人公の名前が「青井葦人」君なんですが、つまりはパスカルなんです。
人間は考える葦である
スポーツマンガの中でも、「考えること」の大切さを土台に据えてる。
主人公は才能がありながらもまだまだ荒削りで、東京のプロのユースチームに入るために上京した愛媛出身の高校生。その彼を見いだしたチームの監督が、「考えること」を通してサッカー界で大きな成果を残していこうとしている、『GIANT KILLING』の主人公の達海監督をちょっとヤサぐれさせたような人。
単なる根性論でもなく、だからといって天才系主人公でもなく、考えることによって成長していくサッカーマンガ。
サッカーを通して、「考えること」について考えさせられる。
極めつけは、このシーン。このセリフ。
これってサッカーにかぎった話じゃなくて、なんでもそう。
昨日の記事にも関連してくるんだけれど、たくさんの練習をして、たくさんの失敗をして、とにかく考える。ムダだと思えることもやってみて、それを糧にするために考える。
んで、それを徹底的にやる。
「徹底的に考える」って、けっこう大変です。
でも、それに耐えて、「こうかな? どうかな? ホントかな? じゃあこれは?」って繰りかえし繰りかえし繰りかえし繰りかえし……考え続けていったら、「いろんなことが、いずれ考えなくてもできるようになる」わけです。
就活だって、そう。
仕事だって、そう。
営業電話だって、デザインだって、企画だって、どれもそう。
考えて考えて、脳内のシナプスをつなげる。
脳内のシナプスって道路工事みたいなもので、完成させるには時間も労力もかかるけれど、いったん道ができれば、あとは車もバイクもビュンビュン通れるようになる。そのための「考える」という作業。ちょっと掘って「ああ、ダメだ」ではないんですよね。
このマンガの中では、主人公をはじめとしてみんなが考える。
「考える」ってどんな作業? どうやるの? どれくらいやれば答えは見つかるの?
そういうことが、繰りかえされながら展開していくサッカーマンガ。
既刊はまだ4巻だけっていうのも、これから読みはじめるのにちょうどいい感じです。
週刊スピリッツで連載をしているけれど、これから読む人にはアプリの『マンガワン』もおすすめです。(Google play/AppStore)
毎日朝9時と夜9時に4話分の「ライフ」が補充されるので、1日8話分読める。
いまが55話までなので、1週間で連載に追いつけちゃいます。
マンガを読みながら「考える」ことについて考える。
そんな『アオアシ』を、ぜひぜひ読んでみてくださ~い。
コメント