きのうの記事に関連して、もう一本。
いざエントリーシートを書こうとすると、普通はまず「どの質問にはどう答えようかな」って考えると思います。そりゃそうです。書くことが目的なんだから、質問への回答方法を考えるのは当たり前。

でもね、それを考える前に。
エントリーシートに「何を書くか」を考える前に、ちょっとだけやってほしい儀式があります。
ほんの5分くらいだけ。

それは、「企業の人たちに思いを馳せる」という儀式。

エントリーシートには、いくつもの質問が並んでいます。一般的な質問から、「こんなの初めて♪」というものまで、それはそれは多種多様。自己PRひとつをとっても、エントリーシートによって質問の仕方は少しずつ違います。

そんな質問群を前にして、回答内容を考える前に、そのエントリーシートを作った企業の人たちのことを考えてみましょう。


彼らは、なんでこんな質問をしてきているのかな?
どんなことを知りたいから、これらの質問を考えたんだろう?
わざわざ「具体的に」とか「過去の経験を踏まえて」って書いてるのはなんでだろう?
エントリーシートにある質問に一貫性はあるかな? 共通点は何かな?


企業の人たちだって、別に「部内のみんなでひとつずつ考えて、それを入れよう♪」なんてテキトーにやってるわけじゃありません。毎年の新卒採用の結果を踏まえて、より良い人をより効果的に見つけ出すための方法を考えながらエントリーシートを作っているわけです。

つまり、そこには何かしらの「意図」があるはずなんです。
エントリーシートで知りたいこと、見たいポイントがある。
その意図に沿って、質問を投げかけてるはずなんです。 


もちろんそれらの「意図」は、ぼくらに知らされることは少ないし、考えたらわかるようなものではないかもしれません。
でも、それでもやっぱり考えたい。考えたほうがいいんです。
正確にはわからなくても、何かしらのヒントがあるかもしれない。自分なりに気づくことがあるかもしれない。だから、ちょっとだけ、エントリーシートを書く前に、質問をしっかり読んで、それを考えた企業の人たちのことに思いを馳せる。


就活はコミュニケーションです。
そのためには自分が発信することだけを考えるんじゃなくて、相手が発信することをちゃんと「受け止める」ことや、本当に相手が知りたいことを「察すること」もすごく大事なこと。

エントリーシートを前にすると、どうしても自分が発信することに焦っちゃう。
だからこそ、まずは5分だけでも、できれば10分くらい。相手が何を知りたくて、何でこんな質問をしているのかを考えてみる。そういうのも、けっこう大事です。