いよいよ明日からボートレースクラシック。
年8回ある最上級グレード「SG」レースで、その年の初開催のSGレース。

楽しむポイントはいくつもあります。

昨年覇者の桐生順平は連覇できるのか。
SG決勝進出9回を数える峰竜太の初優勝なるか。
1年ぶりのSG復帰になった田村隆信、エースエンジン17号機を引いた湯川浩司の銀河系軍団は、ニュージェネにどこまで対抗できるのか。今年に入ってG1優勝を獲りまくっている王者松井繁田中信一郎石野貴之の大阪勢はどうか。我らが滋賀支部、守田俊介だって好エンジンを引いたみたい。


そんな注目どころばかりのボートレースクラシック。
だけど、やっぱりぼくは一番の注目は、女子選手の活躍。

今月のボート専門誌『BOAT Boy』でも編集長の言葉のとおり。
女子レーサーが存在することがボートレースのアイデンティティではない。女子と男子が同じフィールドで戦うことがボートレースのアイデンティティだ。(中略)女子が男子を打ち負かす、そしてタイトルを獲るという快挙がボートレースでは起こりうる。
その瞬間を目の当たりにする興奮への期待なんです。
ま、「アイデンティティ」は言いすぎだと思うけれど(笑)

全52名中、たった4人の女子レーサー。
現役女子選手で唯一SGの決勝戦の経験をもつ、寺田知恵(岡山)。
鎌倉涼、平高奈菜と共に100期の顔となってきたクイーンズクライマックス覇者、川野芽唯(福岡)。
男女混合レースでの2度を含む、優勝7回の遠藤エミ(滋賀)。
その遠藤エミと同期同年齢のレディースチャンピオン覇者、滝川真由子(長崎)。
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47歳のベテランと、20代の若手3人。
彼女たちが男性トップレーサーを相手にどこまで互角に闘っていけるか、に注目していくのがSGの楽しみのひとつです。

どの競技でも同じように、一流のプロスポーツ選手ってストイック。これまた今月号の『BOAT Boy』にある寺田千恵(47)のインタビューを読んでいても、競技への執念がすごい。
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まだまだ自分に甘いところがたくさんあるので、そういうのを煮詰めていきたい
諦めない心。ちょっとでもうまくなりたいという気持ち。予選終わって準優(準決勝)に乗れなくても整備するし、ああいう姿勢というのがお客さんに伝わったんじゃないかな
いちばんの目標は「私がやれることをやらなきゃいけない」ということ。そのスタンスは変わらないですね。今、私には何が足りない、何をしなければいけない、というのが年相応に理解できてきているんです。26年経ってやっと、モーターボートが少しわかってきた
まだまだ私たちの努力が足りないですね。レベルの底上げが足りない。
失敗できたらまだマルなんです。失敗すらさせてもらっていない
選手人生25年、SG出場32回のベテランだって、こんな話をするわけです。


そして、今回が2度目のSG出場になる遠藤エミ(28)。
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身長153cmという小柄な身体に似合わず、豪快なレースが持ち味。
前回のSG(メモリアル)では、8走中2回の1着をとって、男子相手だろうがSGだろうが引けをとらないレースを展開していました。有利な1号艇のときだけじゃなくて、4号艇、5号艇でも外から侮れないレースをしてくれるからこそ、外枠であっても注目したいところ。
今回も勝率4位の好エンジンを引き当てたようで、今レースに参加する4選手の中でもいちばんの期待を寄せています。


その遠藤エミと同期同い歳の滝川真由子(28)は、今回がSG初出場。
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ボートファンの間では「タレパンちゃん」の愛称で親しまれてる、癒し系ほんわかレーサー。
去年の8月、女子王座を決めるレディースチャンピオンの決勝戦では、他の5人は歴戦の女子トップ選手ばかりという状況の中で、6人中唯一のBクラス選手。
さらには不利な5コースからスタートして、道中は1位の選手との激しい接戦を経て抜き返す。その結果、初めてのG1決勝戦で上位グレードレースの初優勝を飾ったシンデレラガール。それが、タレパンちゃんこと滝川真由子。初出場のSGでどんなレースを見せてくれるのか、楽しみです。
去年のレディースチャンピオンのレースは、★こちら★


最後は、同じくSG初出場の川野芽唯(29)。
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女子の若手トップとして賞金ランキングの上位を争っているのが、鎌倉涼ちゃんと平高奈菜。
注目を浴びるその2人と同期で、「もうちょっと」というところまでは来ていたものの、まだ2人には及ばない。そんな彼女がついに2人と肩を並べた(どころか一気に抜き去った)のが、昨年の大晦日の最終決戦。
女子の賞金王を決めるクイーンズクライマックスの決勝戦で、2号艇には鎌倉涼ちゃん、6号艇に平高奈菜がいて、その間の4号艇に川野芽唯。100期の3人がついに揃って舞台に立ち、そこで2人の同期も獲れていなかったG1を、初めてのG1決勝戦で制したのが、この川野芽唯なんです。
今回のクラシックでも比較的良いエンジンを引いたようで、これまた活躍に期待です。


明日から6日間にわたって繰り広げられる、今年最初のSGレース。
そんなレースのウラ側の情報も、『BOAT RACEビッグレース現場レポート』を見れば、随時リアル
に届きます。レースそのものも、開催地の平和島のサイトでリアルタイム配信されてます。

なのでぜひ!
まだボートレースに興味のない人も!
この機会にボートレースを!
そして女子選手の活躍に注目してもらえたら!
とぼくは心から願うわけです。
これから6日間、一緒に楽しんでみませんか?