海外に行く、旅行をする、留学をする…そういう経験を通して、人は成長することがあります。つまりは異文化を知って、異文化と触れ合って、人は成長するわけです。

そういう経験はとっても貴重で、普段とは違うコミュニティで、それまでに知らなかった価値観に出合うことって、本当にすごく大事。学生のうちじゃないとできないこともあるし、学生だからこそ感じられるものもあります。
特定の限られた関係性の中にばかりいたら、たしかに居心地は良いし、そのままの自分を受け入れてもらえる。ただ、それに慣れてしまわないように、人は旅行をしたり、海外に行ったり、留学したりするんだと思うんです。

でもね。
そんな労力とお金をかけなくても、ちょっとした異文化体験ができる場所がある。
そして、そこは若ければ若いほど、人生に与える影響が増大する。
そんな場所があります。

それが、飲み屋。
飲み屋こそ、日常生活の中でちょっとした異文化体験ができる場所。
異文化が交わるコミュニティこそが、飲み屋なんです。

飲み屋と言っても、和民や鳥貴族みたいなチェーン系の店じゃありません。
ああいうお店は、あくまでも「飲食店」。異文化コミュニティとしては機能しない。

それよりも、個店の飲み屋です。
大人はだいたい知ってるのに、学生はあんまり知らないのが、もったいない。
良い飲み屋に出会うと、けっこうな確率で人生が変わります。

念のため書いておきますが、別に猿基地の営業的な記事じゃないですよ。
別に猿基地じゃなくても、そういう飲み屋はたくさんあります。というよりも、飲み屋には本当にいろんな種類の飲み屋があるので、そういう飲み屋を探してみたらどうかな、という意味で読んでくださいね。


んで。
飲み屋に行くと、いろんな人がいます。
店によって個性はさまざま、集まる人も違います。面白い人もいるし、面倒くさい人もいます。場合によっては、おっちゃんに説教されることもあるかもしれません。

それこそ「異文化」だらけです。
年齢・性別・属性・価値観、それこそ普通に大学生活をすごしていたら会うこともない「人種」の人たちがいるんです。猿基地程度のちっちゃい飲み屋ですら、政治家や企業の社長、大学教授にデザイナー、大学教授やメジャーのミュージシャン、芥川賞作家や老舗の和菓子職人が来たりします。

そんないろんな人種に会える場所でありながら、海外に行ってパブや屋台に入るよりも、よっぽど楽チン。
知らない言葉で話しかけられることもなければ、十数万円も払う必要もない。ましてや睡眠薬を盛られて身ぐるみ剥がされることもありません。数千円で済むどころか、場合によってはおごってもらってタダになることだってあります。学生なんて、おごってもらってナンボです。仕事のことも聞けるし、新しい情報だって仕入れられる。どうやったら大人に評価されるのかだって知れる。自分の話の何が通じて、何が通じないのかもわかる。

なのに、学生は「飲みに行く」ときにチェーン店に行っちゃう。
常連の多いお店に入ることをこわがっちゃう。
もっともっと、学生たちが飲み屋を渡り歩くようになったらいいのにな。

そういう意味で、ぼくは飲み屋を再定義したい。飲み屋2.0。
飲食店としての飲み屋ではなく、コミュニティとしての飲み屋。

ポテちゃんの『ゴールデンモジャホール』。
あいいちろう君の『立ち飲みカドヤ』。
山崎達哉とその仲間たちによる『魔法にかかったロバ』。
んで、ぼくの『猿基地』。

学生が飲み屋に行く。
「場」を感じる。
異文化と出合う。
元気で楽しい大人たちと出合う。
大学では学べないことを学ぶ。

そんな飲み屋の魅力を知る学生がもっと増えたら、
普段の狭いコミュニティから飛び出す、ちょっとの勇気を持てたら、
日本はもっと良くなるはず。
ってか、そうなれ!