今回の三大疾病シリーズ。
昨年の「採用基準、下がってる」から含めての5本を書き終えて、「意外」というほどでもないのだけれど、学生よりも社会人からの反応のほうが多くありました。(ありがとうございました、反応あるのうれしい)
元々このブログって、学生向けに書いているようでありながら、けっこう社会人も読んでくれていて(Googleアナリティクスを見るかぎり、むしろ学生は3割くらい笑)、彼らから「自分もそうだった」、「うちの会社もそうっす」、「部下がそんな感じです」という感想をもらいました。

そういうのを見ていて、というかこのところのぼくの関心ごとというか使命感というか、もしくはちょっとした危機感でもありながら、その裏には諦念的なものもありつつなのだけれど、ホントどげんかせんといかん、と考えています。

ってのも何かというと、
就活、よゆ~になってんじゃね~よ!
なんです。
てめ~!! おいおい就活さんよう。
おめぇ、本来そんなんじゃねえだろうよ。
スライムレベルになってんじゃね~ですよ、と。

就活はもっとシビアにリアルで、学生にとって思考を深め、社会に目を向けて、自分の生き方を考える機会として、ストレッチを促すイベントであるものだろうよ。
なのに、なんでこんなによゆ~でクリアできちゃう惰性のゆるゲーになってしまったのか……と。


ぼくの考えでは、就活って「教育の最後の砦」だと思ってきたんです。
本来、教育って、社会に出ていくための準備であり、社会に貢献できる人を育てるための制度です。
とはいえ、小中高の教師は「社会」を知らず、大学も「モラトリアム「とか「人生の夏休み」といって、社会に触れる機会はほとんどなく、生徒や学生が「社会」を意識して、そこで活躍していくための何かしらを考えたり学んだりする機会はほとんどありません。

そうして「教育」が本来の目的をなにも果たしていない中で、16年間の「教育」の最後の最後でやっと、「ちゃんと社会と向き合って、自分と向き合ってみよう♪ それなりに本気で考えてみようよ!」という最後の希望として、就活があったはずなんです。

なのに、今となってはその就活も、まるで夏休みデビューをした高校生のように「そんなにユルい子だったっけ……!?」なんて装いで、青田刈りとか青田買いなんてレベルを越えるがごとく、もはや「タネ買い」とでも言わんばかりに、ちゃっちゃと内定を出していくんです(泣)

ホントは、就活という社会と自分に向き合うことで、学生たちがギュギュッと急激に成長して、それを踏まえて「採用のプロ」たる企業の人たちが学生の可能性を信じつつ、企業と学生(新入社員)が信用し合いながら、お互いの価値を最大化できるようにかかわっていけるようになる───。
その最初の一歩が、そのきっかけになるのが、本来の就活なんじゃないか、とぼくは思っていたわけです。教育の最後の砦、それが就活だ、と。そう信じてた。ずっとずっと信じてた。

のに!!
の~~~に~~~~!!
なんで、就活、こんなよゆ~になっとんねん!
と……。

かなしい。あたい悲しい……。
なんで、こんなになっちゃったんだろうね。
こんなんじゃなかったのにね……。

企業!! 諦めてんじゃね~ですよ!
学生!! ふにゃふにゃしないでよう!
メディアや大人たち! 学生を不安にさせんな~!

せっかく就活という楽しいイベント、社会との向き合い方や自分の生き方について、初めて真剣に考えられるはずのイベントであるはずなのに、それがゆるゲーになってしまうのって、本当にもったいない。
や、そりゃもちろん本来は大学生とか小学生とかにかかわらず、人は誰でも生まれた瞬間から「いずれ社会人になる」ことが決まっているのだから、いつからでも考えればいいことなんです。
ただ、現状の「教育」の中では、そういうプログラムは組み込まれていない以上、そもそも社会を意識して教育をしている人が極少である以上、やっぱりいちばん汎用的で効果的で、それなりに強制力というか危機感を抱かせうるイベントが就活です。


就活がただの「内定獲得ゲーム」になっちゃってる現状って、企業にとっても学生にとっても、ひいては日本全体にとってけっこうやばい状況だと、ぼくは考えています。

ここ10年くらいで、多くの人たちが「就活って大変だぞ~」、「こうしないと内定とれないぞ~」、「あれもこれもそれも全部できなきゃダメだよ~」と脅して、学生を不安にさせてエネルギーを奪い、去勢し、畏縮させてきたことで、学生はまんまと三大疾病を重症化させて、社会人になってもそれを引きずり、企業はそれに適応し、採用基準を下げ、学生にも若い社員にも恐々としながら気を遣うような状態になっちゃいました。


むっちゃもったいなくないですか?
けっこう不健全だと思いません?

青臭いかもしれないし、無謀かもしれないし、理想論かもしれないし、現状認識がズレてると言われればそれもあるかもしれないけれど、ぼくは就活がちゃんと正常になってほしいんです。
学生がもっと社会を意識して、自分の特性を知って活躍の仕方を知り、言葉を使って自分の生き方を考えて、本来もっているはずの可能性を開花させて、企業と一緒に前向きに動いていけるようになったらいいのに、と。

学生が就活に向き合うときに、嫌々しんどくなる状態じゃなくて、「いや~、なかなか厳しいすな~。でも、できるようになんなきゃな~」、「ほほ~う、これがまだまだ足りないのか。ほな、もちょっとやりますか!」ってな具合に、高いハードルを越えていく楽しさを感じられるような状態になってほしい。


というようなことを考えて、とりあえずぼくは三大疾病の撲滅を目指していきたいのです。
んで、不躾ながらこのブログを読んでくれている人にも、その一端を担って助けてくれたらうれしいす。別にあれをしてほしい、これ手伝って、ということではなくて、みなさんそれぞれが三大疾病にかかることなく、キャラと言葉を使いつつ、楽しく働いていてほしい。楽しく就活をしてほしいんです。
合わせず、ビビらず、与えていく。そんな姿をまわりの人に見せながら、三大疾病にかかっている人たちに、「そんなんちゃうぞ~!?」って、感じてもらえるように動いてほしいんです。

まあ、ぼくの勝手な妄想希望なのですが、世の中から三大疾病がなくなるよう、これを読んでくれてる人が楽しく社会で働けるよう、できることをやっていこうと思っております。

ちょっと長くなりました。
これからも、いろいろ書いていきますので、なにとぞよろしくお願いします。
みつしろからは以上です。