『信長の野望』というシミュレーションゲームがありまして、ぼくは小学校のときにちょこちょこハマっていました。ファミコンだとかプレステだとかじゃなくて、PC9801で、パソコンで。CD-ROMとかカセットじゃなくて、5インチのフロッピーディスクで。

まあ、それはいいとして。
信長の野望って、自分で好きな武将を選んで、日本を統一していくゲームなんです。
最初に選んだ国があって、そこから隣の国に攻め込んで、少しずつ領土を拡大していく。
単に武力が強けりゃいいってもんでもなくて、自分が治めている領土で、土地を耕さなきゃ兵糧を得られない。兵糧がなければ攻め込めないし、もっと少なくなったら人口が減っていく。治水もしなくちゃ洪水が起きる。たまにはお金を配ってあげなくちゃ、民衆や兵隊が謀反を起こしやがります。

そんないろんなステータスを満足させながら、領土を拡大していって日本統一を目指すシミュレーションゲームなわけです。

とりあえず全部ノートに書く。

それでですね、小学生のみつしろくんは何をしていたかというと、それらのステータスを全部ノートに手書きをしていたんです。
当時はExcelなんてない時代。治水や石高、民衆の忠誠度や兵隊の忠誠度、さらには歩兵の数や鉄砲隊や騎馬隊の数。訓練の習熟度や武装度まで、それらをぜんぶノートに書いてました。

さらには戦争になれば、歩兵部隊と騎馬隊では攻撃力が違うわけです。
それを「500の歩兵と、250の騎馬隊が交戦したら、どっちがどの程度減るんだろう…?」とか「訓練の習熟度はどれくらい影響があるんだろう…?」とかそんなことを考えながら、ぜんぶノートに書き込んでいくんです。それでパーセンテージを計算してみる。投下コストと得られる効果の数式を考えてみる。
そうすることで、より効率的な国造りもできるし、どれくらいの部隊にどれくらいの戦力をぶつけたら勝てる可能性が高まるかが見えてくる。それを知りたいがために、とにかくノートに表を作って書き込んでいく。治める国が増えれば、そのぶん書き込まなきゃいけない量も増えていくけど、それも書く。そんな小学生でした。


んで、2年前に知り合いのすすめで『モンスターストライク』をやってみた時期もあって、この歳になっても相変わらず「効率的なモンスターの育て方」を考えたくなる。
さすがにいまはExcelがあるので、ファイルを作って関数を入れまました。
自分が保有しているモンスターの現状と能力の最大値、それと現状との誤差を入れる。んで、ステータスごとに能力アップのためのコストが違うので、その係数をかけて、いかにして「強めのモンスターを効率的に育てるか」を計算したりしてました。

「普通のこと」が「良いエピソード」

で、ですね。
別に「どーだ! めんどくさいだろう!」とか「気持ち悪いだろう!?」とか言いたいわけではありません。そんなの、ぼくには何のメリットもないわけで。


そうじゃなくて、ただ単に、
こんなエピソードだけでも、がんばり方が見えてくるでしょ?
という話です。

たとえ『信長の野望』で全国統一をしようが、『モンスト』でいかに効率的にモンスターを育てようが、そんなのは何の「実績」でもないんです。全国統一した人なんて、全国に何万人といるわけです。モンストで、ぼくよりも強いラインナップを持っている人なんて、いくらでもいるわけです。
さらには、実績どころか「スキル」だってよくわからない。たかだかノートに数字を書いたり、Excelで簡単な関数を入れてるだけです。

ただ、ですよ。
ただ、このエピソードからは、何かをがんばるときに、何に対して執着するのか、そのときにどんなやり方をするのか、どの程度のエネルギーを割ける人なのか、が見えてきませんか?
この人に、どんな仕事を任せたら、どういう考え方で、どんな取り組み方をして、どれくらいやってくれるのか、が想像できそうじゃないですか?

仕事でも「動き方」は変わらない

実際にぼくは前職で顧客管理の仕組みを考えてExcelファイルを作ったり、原稿制作のフォーマットを自分で作ったり、過去の成功実績を集めてパターン化したりしていて、同僚の中でもいちばん仕事効率は高かったと思います(あくまでも自己評価では)。

あくまでも、それは「ムダが嫌だったから」です。
情報を集めて、整理して、ムダをなくしていく作業が楽しかったからなんです。

ぼくは、そういうことのほうが大事だと考えています。
どんな実績やスキルがあるかを伝えるよりも、どんな取り組み方をするのか。その原動力になっているものが何なのか。
そういうことを伝えるほうが、よっぽど人に「どんな人なのか」がわかりやすい。もちろん、自分でそれをわかっていたらもっと強い。


で。
ここからが本題です。

そんなみつしろのデータ分析癖を駆使して、今週末に『魔法にかかったロバ』で、串カツ屋さんをやります。
原価計算からオペレーション、想定客数から客単価、原価率の均衡をとって価格設定をして、想定値に近づける実験。もちろんメニューも、一般的なスタンダードメニューから変わりダネまでいろんなものを30種以上揃えた串カツ屋さんをやります。

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画像はイメージです。

なので、ぜひぜひ来てください♪
 
今週末2月6日(土)18時から
京都は北野白梅町近くの『魔法にかかったロバ』でお会いしましょ~う。
待ってま~す。