たぶん、まだそこそこいるんじゃないかな、と思うんです。
自己PRがどうにもしっくりこない。
もしくは、それなりにできた気がするけど、通らない。
そもそもちゃんと書けてない、という人も。
この2ヶ月間ほど就活をしてきて、ESを出したり、面接を受けたりしてみたら、なんだか思っていたようにいかない人。
そういう学生のESや自己PRを見たり聞いたりして、ぼくが感じるのは、どうしても「成果」のほうに引っ張られている人が多い気がするんです。
自己PRに使うエピソードも、アピールしようとしていることも、やっぱりそこに「その人っぽさ」が出てこない。その人が見えない。
それはやっぱり就活病が抜けきっていなくて、成果やスキルや、ときには志向性だったりもそうだけれど、心のどこかで「企業受けの良さそうなもの」を優先して、いわゆる就活っぽいことを言おうとしちゃっているように見えます。
んで、そういう場合は基本的に本人もそれに気づいていなくって、だから修正するのがむずかしい。
もちろん本当は、ちゃんと「ぼうけんの書」をしっかり書き続けて、いろんな角度や情報から自分のことを深めていくというのが基本なんですが、いまの時期だと焦りや不安があるのもわかります。
そういう人に、ちょっとしたヒントになれば、と思うのが、
自分の習慣を見直してみたらどうかな?
ということなんです。
言うなれば、就活に必要なのは、「大きな成果」よりも「小さな習慣」なんです。
語れるようになっておきたいのは、前者よりも後者のこと。
んで、そのためには、その「習慣」にちゃんと気づくこと、認識するのが大事なんです。
ひとつずつ説明していくと、まずそもそも企業が知りたいことは、「この人はどんな人なんだろう?」なわけですね。
そして、その「どんな人」というのは、別にどんな実績や成果や結果を残したか、ということではないし、なんとなく印象のよさそうな「好奇心旺盛」とか「柔軟性がある」みたいな言葉でもありません。そもそも「好奇心旺盛」なんて、全国40万人の就活生の2割はだいたい言います(たぶん)。それじゃあ、相手に何も伝わらない。
さらには、それらの言葉に決定的に欠けているのが、「再現性」なわけです。
実績や成果、結果があったとして、入社後に同じような実績や成果、結果を残すことが期待されているわけじゃない。好奇心旺盛や柔軟性って、何をどうやったら再現性につながるのかもわかりにくい。
ちょっと難しい言葉では、「行動特性」とか「コンピテンシー」とか言われたりします。
ざっくりと言うと、それが「行動のクセ」なり「考え方のクセ」なわけです。
つまりは「習慣」なんです。
んで、普通に考えてみてほしいのですが、「成果」と「習慣」どっちが再現されやすそうですか? と。
どう考えても習慣のほうが、再現性が高そうです。
大きな成果があったとしても、それは環境や条件や運などがたまたま揃っていたから生まれたものかも知れません。それに比べて「習慣」は、完全に頭や身体に染み込んでいるものなので、言われなくたってだいたいやってること。
習慣を再現することのほうが、信用できるに決まってます。
「テスト前には、5回は復習しないと気が済まない」
「料理をつくるときには、できあがり写真とまったく同じにしたい」
「雰囲気が悪くなるのがイヤだから、いっつもちょけてる」
それこそ「リモコンの位置がズレてるのがイヤ」だって、習慣です。
そういう習慣にこそ、「自分らしさ」のヒントがあるんです。
それを踏まえて、自己PRを作れば、それだけで「ドヤ顔自己PR」から抜け出せるし、嘘偽りのない、本当の自分を伝える言葉になると、ぼくは考えています。
それらの習慣が、どこかで誰かの役に立つように使える可能性を考えられたら、もっと素敵な自己PRになります。
ただ!
だがしかし!
そんな簡単なことでありながら、なんで多くの学生たちはそれに気づくことができないのかというと、
それこそ単純に、「習慣だから」なわけです。
自分では普段から当たり前に、無意識でやっていることだから、気づかない。
しかも自然にやっていることだから「アピールするもの」とさえ思ってない。
さらに言えば、「相場観がないから気づけない」んです。ちょっといじわるな言い方をすると、自分のことばっかり見てるだけで、他の人のことを気にしないから気づけないわけです。
これってあまりにももったいないことです。
本来、誰もがそれなりに習慣があるはずで、そこに自分らしさのヒントがあって、社会で活躍するためのヒントがあるはずです。
だからぼくは、「まだ自己PRがしっくりこない」という人には、
もっと普通のことに目を向けてみてほしいな~。
自分の当たり前が、他の人にはそうじゃないことに気づいてよ~う。
もっと他の人にも目を向けて、「違い」をたくさん知ろう。
自己PRなんて、別にたいそうなこと書かんでええんやで~。
っていうもろもろを踏まえて、目を醒まして~!!
と伝えたいんです。もう、心の底から……!
ちょいと長くなりました。
さっさと普通に、普通の自己PRができあがりますよ~に!!
コメント
コメント一覧
就活での相談なのですが、自分のコンセプトは「信頼できる人の期待に答えること」なのではないか。と自分なりに考えてみたのですが、このコンセプトは本当に凄いことなのでしょうか。
もちろん、違うタイプの人との比較など、色々やってみたのですが実際みんなやっていることなんじゃないかと考えてしまい、どうにもしっくりきません。今回の記事を読ませて頂き、実際このコンセプトは自分にとっての習慣みたいなものではあるとは感じています。
みつしろさんはどう思われますか?
方向性としてはいいと思いますよ~。
さらに具体的にするなら、「信頼できる人」はどんな人なのか、その「期待」はどんな期待なのか、というところも考えてみると良いかもしれません。
もっといえば、たとえば「どんな分野で」「どんな手法で」もあるはずです。んでもちろん「これまでも」という根拠をしっかり話せるように言葉に換えて整理しておく。
この軸を踏まえて、さらに解像度の高い言葉にしていけるように考えてみたらいいんじゃないかな、と思います~。
今回参考になる意見をいただいて、自分はやはりまだまだ迷うことの素人なんだということに気付くことができました。
必殺技の破壊力を上げるためにも、ここから4つの矢を持ってタネを深めていき、もっともっと迷いたいと思います。
お忙しい中、突然の質問をしたのにもかかわらず、こんなにも丁寧に答えて下さり、本当にありがとうございました!
就活ゲーム、楽しんで取り組もうと思います。
相場観を知りたいのですが、「交通費を掛けてたくないから50分掛けて徒歩移動する」のは普通でしょうか?
もちろん約束時刻が差し迫っている時は別です。ただそれ以外の時なら、グーグルマップに「徒歩50分」と表示されるぐらいの距離なら「ちょっと長いけど、まあいいかな」と感じます。
これって実は普通ですか?所感をお伺いしたいです。
は~い、こちらこそありがとうございます。
ですです。
とりあえずはどんどん迷いながら、どんどん書く。そうするといつの間にか自力が上がっていくし、ある日いきなり「お~! こういうことか~!」ってなるはずです。
ぜひぜひ楽しんでやっていってください~♪
どうでしょね~。
むしろ他の人たちはどうですか?
それこそ相場観って、「他の人と比べてどうなのか」という話なので、他の人(友だちや年齢層など、色んな人たちに)聞いてみるほうが早いんじゃないかな~、と思います。
あとはもちろん「そう考えるのって何でなのか」まで言葉で説明できておくことが大事ですよね~。むしろそっちのほうが他の人との違いが見えやすくなる気がしませんか。ぼくはそう思います~。
勿論、ご返信は不要です。
迷いに迷った結果、コンセプトを「好かれる為に本気になれる」というものにしました!
ここまで迷わせていただき、このゴールにたどり着けたのも全てみつしろさんのおかげです。
内定力や、このブログを通じて色々なことを発信してくださったことに本当に感謝しています。
また、就活が落ち着けばお店の方も訪問させていただこうかと考えています。
質問に答えてくださったり、本やブログを通じて方向性を与えてくださり、ありがとうこざいました!
就活頑張って行きたいと思います!
お~、ありがとうございます~。
ぜひぜひイケてる社会人目指して楽しんでやっていってください~♪