きのうのブログで「ESだってコピペできるように」なんて言っておきながら、矛盾しているように感じる人もいるかもしれないのだけれど、ESを書いていく上で意識しておいたほうが良いことがあります。

それは、質問の意図を汲もう、ということ。

当たり前っちゃ当たり前だけれど、これを考え、想像することってけっこう大事。
んで、あんまり学生のみなさんはやってないんじゃないかな~とも感じます。

たとえば、それこそ昨日の記事でも書いたけれど、みなさんはESの質問に対して、素直にマジメに考えすぎちゃう。つまりは、質問をそのまま「文字どおり」に受け取っちゃいすぎてないかな、と思うわけです。

学生のみなさんが、自己PRやら志望動機やらをいろいろ考えて言葉を捻り出しているのと同じように、企業の人たちもESを作るのにそれなりに考えています。
「今年のESはどんな感じにしよっかな~」って、「これでいっか~♪」とか「お!? この会社の質問ええやん? いただき!」とか、そんな気楽につくってない。

企業にはそれぞれ採用上の課題や目的があって、それをクリアするために、しっかり学生を見極めてスクリーニングしていけるように、採用プロセスを組むのに頭を悩ませています。
んで、だからこそもちろんESの質問にだって、その意図が含まれているわけです。

たとえば、今年のバンダイのESを学生に見せてもらいました。
するとそこには、
Q.バンダイを就職先として意識した「きっかけ」を教えてください。
Q.実際に応募してくださった「志望動機」を教えてください。
って書いてありました。

これってちょっと不思議に思いません?
こういうESの質問があったら、どう捉えて、何を書く?

ぼくの想像だと、「あ~、社風や商品を褒めるだけの志望動機に、飽き飽きしてるんだな~」と感じるんです。
どの志望動機も、「小さい頃から御社の商品を~」とか「ガンダムの工場が~」とか、そういう「バンダイさん! 素敵! 大好き!」みたいなのばっかりだから、「そんなんじゃない志望動機を書いてくださいね」というメッセージとして読み取っちゃう。
そうじゃなければ、わざわざ「きっかけ」を書かせてから「志望動機」を書かせるなんて面倒なESにする必要がありません。しかもわざわざ鍵カッコまでつけて。
いったんちゃんと「自分」の話をしてね~、と。んで、それを踏まえて、「それとつながる話を書いてね~」という意味で分けてるんじゃないかな、と考えるわけです。


たとえばもうひとつ。
日清食品のESには、こんな質問がありました。
あなたが今まで一番勝つまでやめない執念をもって取り組んだことを教えてください。
こんな質問があったら、どう答えます?
それこそ素直でマジメな学生は「勝つまでやめない執念か~」って、過去の経験から「勝つ」とか「やめない」に合いそうなエピソードを探して、書こうとしちゃうんです。

でもね。
日清食品が、ESでこの質問をしている意図は何かと考えると、別に「勝つ」が本質じゃないよね~、とぼくは思ってしまいます。別に「勝つ」についてのエピソードなんて、探さなくていいし、書かなくていいんです。

だって、日清食品ってそもそもチキンラーメンで生まれ、カップヌードルで成長してきた会社でありつつ、それを超える商品を作ろうとしている会社です。だから、CMはいつもチャレンジングで、「いまだ! バカやろう!」とか言ってたりもする。

そんな会社が、この質問を投げかけている意味はなんだろう、ってちょっと考えればわかるはず。
ざっくり考えると、「日清のブランドに頼ろうとする学生は要らないんだよな~。ウチらは、本気でカップヌードルを超える商品を作って、世界で戦える新しい商品を生み出していきたい。それくらいの気持ちをもって、何かに取り組めるようなヤツはおらんかなぁ。ま、わかりやすい言い方として、“勝つ”ことについてなら見えやすいかもしれないし、学生も書きやすいかなぁ」なんじゃないかと思いません? ぼくはそう感じます。

日清食品は、あの安藤百福が執念をもって生み出した会社です。
安藤百福って、別に日清食品を受ける受けないにかかわらず、日本人なら知っておきたい教養レベルの人物です。(詳しくは、こちらの過去記事を)
その安藤百福さんが、別に「勝つ」でやっていたとは思えない。


バンダイや日清食品にかぎった話じゃなくて、ほとんどの会社は何かしらの意図をもって、ESの質問を投げかけているんです。
だからこそ、その意図を推測してみる、想像してみる。そして、それに応えていく。
自分がもっている膨大な情報の中から、その意図を汲みつつ、自分のコンセプトに合った情報を置いていく。そういうのが大事なんです、ESって。

「言葉」に対して返答するんじゃなくて、そのウラ側にある「意図」に対して応えていく。そうやってESの質問の行間を読んだ上で、自分の言葉で返せていけたら、そりゃ面接だって上手にできるようになるはずです。

別に企業研究なんて必要ありません。
とりあえずは、ただただ相手を想像すること。
相手が求めていることを察しようとする意識。
それって就活だけにかぎらず、大事なことだと思いますよ~。

相手の意図を読み、自分の言葉で返していける学生が増えますよ~に!!