この度、ちょっとした縁があり、人事向けの情報サイト『@人事』に寄稿しました~。
学生向けではないので普段よりもちょっとマジメなタッチで、企業が「優秀な学生(≒偏差値上位校)」ばっかり見てるのって、それだから採用苦戦するんじゃないの~ん? というようなことを書いてみました。

企業の思う「優秀な学生」と、実際に活躍する人材がズレる理由


さてさて、今回は卒業生から「人生のコンセプトって一発でばしっと決まったのん?」と質問をもらったので、ちょいと書いてみたいと思います。
最近それこそ上記の記事もそうだし、お手伝いしている企業の案件でもそうだし、「人から投げかけられた質問・問題を考える」ことで、自分なりに新しい発見があったりすることが多いです。そういうのもちょこちょこやっていこうかな、と。

んで。
ぼくの人生のコンセプトは、言わずもがなの「楽しく、気持ち良く、適当に。」です。
早25年くらいはず~っと使ってます。
ざっくりとの意味としては、
自分が楽しく、楽しくなさそうに見えるものも楽しむ視点・姿勢をもつ。
かかわる人が嫌な気持ちにならないよう、気持ち良い状態になってもらう。
頑張ったり、努力したりするんじゃなく、適っていて当たっている適切な手段をとる。
ということです。

これを考え始めたときのことは、本のあとがきにも書いたように、たしか中学生の頃。
とはいえ、「一発で決まったか?」というと、どうだったかなぁ……。
かすかな記憶を辿ると、そんなにばしっとさらりと決まったわけでもなかった気がします。
とりあえずとにかく、「強くなければ生きていけない。やさしくなければ生きていく資格がない」という言葉が、それなりに「なんかカッコ良さげなこと言ってる!」と思いつつ、「でも、おれは別に強いわけでもないしなぁ」とか、「そもそもホントにそうなのか?」とか、なんだかずっと頭に残っていて、数ヶ月くらいはずっとぐるぐるしていた気がします、たぶん。半年くらいはあったんじゃないかな。

それで、記憶的には「いつのまにか」座右の銘というか人生のコンセプトとして使うようになっていった感じです。
自分でこの言葉が気に入っているのって、この言葉には「コンセプト」になりうる要素が(意識してなかったながらも)いっぱい詰まってるから。

「楽しく」は、自分の基本スタンスでありながら価値観であり、でありながら他者へのメッセージにもなりつつ、考え方の方向性というか「楽しくないものも楽しむ」という手法的なものも含んでる。
んで、「気持ち良く」では、周囲の人たちへの意識があって、それはちょっとした社会性でもあるし、この言葉があるから「誰を?」を考える余地が生まれる。つまりはターゲットの判断が必要になるわけです。
その上で、「適当に」は手段の話。「頑張る・努力」へのアンチテーゼという意味で、手法のスタンスもあって、同時に目的を意識しないと「適当に」はできないので、目的を設定することの大切さも含まれる。

って、自分でそんな褒めんなよ、とも思われるかもしれないけれど、だって気に入ってるんですもん(笑)

で、そもそもの「一発で決まったか」といったら、こう振り返ってみると、それなりに期間はあったけれど、たまたまこうした要素が含まれた言葉がうまくできただけ、というような気がします。


んで。
とはいえ、ぼくの人生のコンセプトとしては、これなんですが、たとえばそれとは別にもいろいろあったりもするわけです。
猿基地は、開業当初からずっと「学生が将来を考えるための価値観を拡げるコミュニティ」を創る、と考えてきました。
一方で、人間みつしろゆうととしては「楽しく~」ですが、社会人としてはやっぱり「楽しく生きる人を増やす」をベースにした「言葉を使って、自分が顔と名前を知っている人と頼ってくれる人をすっきりさせる」だと考えています。
これについては、今まではずっと「自分が顔と名前を知っている人」だけだったのが、本を出したり、それなりにブログのアクセスも増えてきたりして、「もうちょっと広げようかな」というので、最近「頼ってくれる人」を追加しました。

そういう意味で、「コンセプトは一発でばしっと決まったか」という質問の答えになっているかどうかはわからないけれど、個人的にはコンセプトはもっと複層的だったり、ベン図やオイラー図みたいな感じで捉えつつ、その中での「今の時点での最適解」だと思えるものを言葉にしていけばいいんじゃないかな、と思います。

あと、もうひとつ。
あんまり定義や規定、条件や具体性を求めないほうがいいかもね、と。
それこそ、本に書いたように「コンセプトって、本来シンプルなもの(p.187)」でいいんです。
あんまり定義付けをしたり、セグメントしたターゲットを乗っけようとしちゃったり、手法を決めておきすぎると、思考や動きが鈍る可能性もありそう。

とりあえずはシンプルに。
んで、そこに「付帯事項」みたいな感じで、ちょいちょい付け加えていく感じでいくほうが、まずは気楽に、それでいてズレを修正しながら、ということもできそうです。

いやはや、ちょっとダラダラ書きすぎてしまったかも……。
以上、ぼくの「コンセプト」の立て方と、ちょっとしたアドバイスでした。

自分にドライブをかけられる、自分の方向性を上手に定められるコンセプトが生まれますよ~に!!