平昌五輪、女子カーリングがおもしろい。
「マリリン」こと本橋麻里さんが組み上げた女性5人のチームが、今回の平昌五輪で予選突破がかかった試合に挑むことになりました(明日20時から!)。

今回の平昌五輪、普段テレビを見ないぼくがそれなりに追いかけている中で、確実に視聴時間トップの競技が、女子カーリング。

平野くんも見た。高梨沙羅ちゃんも見た。鬼塚雅も葛西紀明も見た。
もちろん宇野昌磨くんや羽生くんも見ました。
羽生くんのFS(フリースタイル)なんかは、5回くらいは見ました。
でありながら、やっぱり一番注目して、どの競技よりも見ているのが女子カーリングです。

なんでぼくは、女子カーリングに惹かれるのか。
というと、そこに競技そのものの魅力以上に、「文脈」を感じるからです。

たとえば、フィギュアやスノーボード、モーグルって、採点競技です。
素人のぼくらは、フィギュアで4回転「ルッツ」なのか「サルコー」なのか「アクセル」なのかって、ホントぜんぜんわかりません。スノーボードで、テン・エイティ(1080)とかダブルコークとかよくわからない。「なんかすごいな~」とか「こんなことできちゃうのね」とかそんなレベル。
「回転不足」なんて言われても、「あ、そうなんすね」としかわからない。

そんな難易度の高い技を美しく極めてるのを見て、ぼくらは「あ~すごいなぁ」とは思う。
それらは「ライバルとの闘い」というよりも、「自分のベスト」を表現する競技。
極論すれば、ただただ自分との闘い。自分のベストを出すことが前提で、それが相手と比べてどう比較されうるかというもの。それはそれですごいこと。本当に素晴らしいこと。

一方で、カーリングって対戦競技なんです。
相手がこうきたからこう返す。こんな戦況だから、この戦略をとる。
それはもちろん野球やサッカーでも同じなんだけれど、カーリングの面白さのひとつにあるのが「試合中の会話が聞こえる」ということ。ぼくのカーリングおもしろポイントがこれ。

カーリングって「氷上のチェス」と言われるくらいに、思考の読み合いであり、氷の状態の読みやストーンの曲がり具合やスピードの読みが必要な競技。
で、その刻一刻と変化する戦況の中で、選手たちはコミュニケーションをとりながら、ベストの戦術を生み出していくわけです。

んで、カーリングって、その選手たちのやりとりがマイクで拾われてる。
彼らが競技中に話している内容が、リアルタイムで聞こえるんですね。
そうした会話が聞こえることが、面白さに深みを与えてくれる。
こういう声が聞こえることで何があるかというと、ひとつには戦局や戦術を理解することができるということがあります。
ただ、それ以上には「人が見える」ということがあると思うんです。

たとえばスポーツでも音楽でも、ぼくらはただ試合を見るだけ音源を聞くだけじゃありません。選手やアーティストのインタビューを読んだり、彼らの生い立ちを知ったりすることで、彼らの個性、キャラクターを知ることができる。
何ならむしろ、そういう部分を知ることのほうを面白がる人もいるし、それを知ることで試合や音楽そのものにも深みがでてくる。

そういう意味で、競技中の会話がリアルタイムで聞こえることによって、カーリングは瞬間瞬間の戦術や選手たちの感情を追うことができるのが楽しい。
彼女たちは、真剣でありながら、勝負の分かれ目のところですら笑顔になったりもするし、会心のショットが決まったときのやりとりも聞こえてくる。

冬季五輪の種目って(フィギュアを除いて)ほとんどがテレビで放映されることもないし、わざわざ追いかけることもありません。そこには長い軸での文脈がないわけです。
さらに、採点競技は長いもので数分間、短いものだとほんの20~30秒で終わるものもあります。予選と決勝だけという競技がたくさんあって、それによって短い軸での文脈も生まれにくい。
それらと比べてカーリングは、試合そのものに文脈があり、声が聞えて感情も見えやすくなることでそれが深まり、さらには予選だけで9試合もあることで追いかけられる。
そんな「文脈」があることで、観戦を重ねるごとに物語が生まれていくのを感じられる。それが、女子カーリングの面白さ。


そういう視点で言えば、やっぱり今回の羽生くんが大きな話題を集めたのは、そこに長くて深い文脈があるからです。
テレビで大会が放映されていて、前回のソチ五輪の金メダリストでありながら、数か月前に怪我をしたところからの復活劇。それだけで充分なほどの文脈があった上に、SPとフリーのプログラムそのものにも文脈を感じさせる。そうした文脈があるからこそ、多くの人たちがその物語に感動する。


んで、この「文脈」は就活にだって応用できます。
つまりは単純に、企業の人たちに自分の文脈を伝えること。文脈を感じさせること。
そのための文章であり、そのための受け答えを意識すること。それをテクニカルに分類したのが、『内定力』に書いてある「7つの奥義」の部分です。

さあ、そんな文脈で女子カーリングを楽しむ人が増えて、その応用で就活を楽しめる学生が増えますよ~に!!