年初といえば、目標設定。
んで、目標設定といえばサッカー日本代表 岡田監督。
みなさんはいろんな成功の書とか読んで「目標設定って大事だ」と思っているでしょうが、今みなさんが思っている10倍、目標は大事です。目標はすべてを変えます。

会社でも何でも、何かしらの活動の先には必ず目標があります。
目標や目的があるから、いまの行動の判断ができるわけです。

んで、「さあ、目標でも決めようかな」と考えたときに、ハズしちゃいけない大事なことが2つ。

それは、
達成基準と期限。

この2つがないものは「目標」じゃなくて、ただの漠然とした「願望」になっちゃう。
ふわっと考えると、この2つが抜けてる目標になっちゃうんです。

「サークルをがんばる!」とか「就活がんばる!」ってのは目標じゃないんです。「バイトでたくさん稼ぐ」も「かわいい彼女と付き合う」も目標じゃありません。


なんでかというと、そこには達成基準がないから。
そこには期限がないから。

達成基準って、具体的であることが大事です。
たとえば自分がどんなに「サークルをがんばった」としても、友だちのAさんから見ても「がんばった」という状態、先輩のBさんから見ても「がんばった」という評価が得られるとはかぎらない。
「バイトでたくさん稼ぐ」として、50万円なのか100万円なのか、Aさんは「たくさん稼いだねぇ」と言ってくれても、Bさんからは「いやいや、まだまだでしょ」と言われるかもしれません。
「かわいい彼女と付き合う!」って、そりゃ人によって「かわいい」の基準は違います。

そうやって、人によって評価にズレがでる可能性があるものは、達成基準がないということなんです。つまり、目標になりえない。


「そんな細かいことなんてええやん♪」と思っちゃうともったいない。
だって、「がんばる」とか「たくさん」とか、達成基準が明確じゃなかったら、「自分に甘い採点をする」可能性が高くなる。それはつまり、成長の機会の損失だと思うんですぼくは。自分に甘くなっちゃう人ほど、達成基準はちゃんとはっきりさせたほうがいいんです。

それこそ冒頭の岡田監督じゃないけれど、「目標はすべてを変える」力をもっています。
目標(=達成基準)が明確であればあるほど、「まだまだ」「もうちょっと!」の力が生まれる。
曖昧であればあるほど、「これくらいでいいかな」「十分できてる」と思っちゃう。

プロセスにおける戦略から動き方から「もうひと踏ん張り」のやる気から何から何まで、目標によって変わるんです。すべてが変わる。

だから、目標は達成基準を明確に。


そしてもうひとつが、期限の設定。
期限のない目標は目標じゃありません。

「これをすることにしました!」
「これを目指します!」
って、それはいつまでに達成するための目標なのか。

10年後なのか来月なのか、明日なのか死ぬまでになのか。
それが1週間後と1ヶ月後の違いだったとしても、そのための動き方はぜんぜん変わります。
だからこそ、目標には機嫌を設定する。


この2つがあれば、目標は目標になります。

んで、そんな目標ができたら、その目標は戦略や戦術や動き方や判断基準を考える土台になってくれます。

「じゃあ、これからどうするか?」
を考えられるようになるわけです。

行き先がわからない旅の計画が立てられないように、メニューが決まっていない料理を作れないように、目標があってこそ「じゃあ、どうするか」を決められるようになるんです。

目標さえ決まってしまえば、そこから「考えて動く」ことができるようになる。
目標が決まったあとに、その目標をコアにして「ぼうけんの書」を展開していけば、自分がこれからやるべきことが明確になっていく。

これって、けっこう考えるだけで楽しい作業です。

目標を達成するために、
たとえば、どう動いていけばいいのか。
たとえば、具体的には何が必要なのか。
なんで、この作業をするべきなのか。
なんで、これはやらなくてもいいのか。
ホントに、その方法がベストなのか。
ホントに、このスケジュールでいいのか。
だから、何から手を付けていくべきなのか。
だから、何をしないほうがいいのか。

そういうことを考えて、目標を達成するために必要なことを考えていく。


ってなことを書いていて、プロ野球選手の大谷翔平の画像を見つけました。
高校1年生のときに立てた(と言われている)、彼の目標とその実現のための具体的な方法論。
ootani

まさにこういうこと。
目標の達成基準と期限が決まれば、こうやって因数分解をしていけばいいんです。
優先順位をつけて、細分化する
そうすることで、目標とそこに到達する手段が明確になる。

1年の計は元旦にあり。
せっかくの正月という区切りに、今年の目標を考えるのって大事だなと思います。

ただ、一方で1年の計は元旦に「しかない」わけじゃありません
年度末にもう一回考えてみて、「あ、違うな」と思えば変えてもいい。
6月末の半期の段階で、「あ~こっちのほうが…」と思えば、またやりなおせばいい。
誕生日のときに、「こっちに興味が出てきたから、変更!」でもいいんです。
目標なんて、そのときどきで変えたっていい。

ただ、少なくともその目標の立て方と、立てたあとの動き方を考える練習はしておくといいですよ。
ぼくの知っている猿基地の卒業生たちも、会社から与えられる目標が数字だけだったりして、自分の活かし方や目指す方向がボヤけちゃったり、仕事の目的が見えなくなってくすぶってる人がいたりします。「ちゃんと成長してる?」と思っちゃう人もいないことがなかったり……。

すべての会社が、社員に対してそこまで時間や労力を割いて、目標設定とその実現のための動き方を教えてくれるわけじゃないんです。
だからこそ、いまのうちに自分なりの目標の立て方と実現方法の落とし込み方を練習しておくと、社会にでてからも役に立つことは多くなります。そのぶん当然、迷ったり成果がでなかったりすることが少なくなります。

さあ、お正月。
今年1年の目標設定とその実現方法を、考えてみましょう♪