さて、今回は「転職」について書いてみようと思います。
ちょっと前に、ブログでお題を募集したところ、けっこうリクエストしてくれる人が多かったので、もしかしたら要望とはズレちゃうかもしれないけれど、何かの参考になれば、と。

「転職について」というお題をもらったときに、ぼくの頭に真っ先に思い浮かんだ言葉があります。
それぞれみなさんが置かれている環境や状況は違うだろうし、今の仕事に満足している人が考える転職と、「もういやや~!」と思っている人が考える転職も、そりゃ違うのは当たり前ではあります。

そんな中、どんなときに転職を考えたらいいんだろう、今から準備をしておいたほうがいいのかな、といろいろ考えるかもしれないんですが、ぼくが考える「転職のタイミング」って、これです。

「あふれちゃったとき」

そう。あふれちゃったとき。
これが転職を考えるタイミングなんじゃないかと思います。

「あふれる」というのもいくつかの意味があって、たとえばぼくが転職を考えた理由は、これまでにも何度か書いてきているように、自分の能力や実績が会社の器からあふれちゃった(と感じた)んです。
不遜な言い方だし、正確ではないかもしれないけれど、「ここで学べること、ここでの成長機会に限界がきちゃった」と感じたわけです。会社から求められていること、やるべき仕事をこなすのに、100%の力を出さなくてもできるようになっちゃった。そうやって、あふれちゃった。

猿基地の卒業生で、ぼくの前職と同じ会社に行った人もそうでした。
入社3年目の段階で、営業成績はトップクラスになって、上司よりも売れてる。それでいて、何かもっと学べるものがあればいいけれど、どうにも上司ともソリが合わない。それで彼女は、「もう、今の環境で学べることがない」と感じて、ある医療機器メーカーの人事に転職をしました。

そうやって、会社という器から自分があふれちゃったとき。
それが、ひとつめの「あふれる」バージョン。


他の「あふれる」ケースというのは、たとえば「感情」があふれちゃったとき。
これには2つの面があると思っていて、ネガティブとポジティブのどちらかに「あふれる」。

ネガティブなケースは、それこそニュースなんかでもよく目にします。
環境が合わない。上司がどうしようもない。がんばってるのに報われない。労働環境が悪い。そもそも自分の適性とは合わなかった。期待に応えきれない、という場合もあるかもしれません。
そんな負の感情が積み重なっちゃって、あふれちゃう。そんなときは、やっぱり転職を考えるタイミングだと思うし、むしろ「あふれる」前に考えることも大事だと思います。

そして一方は、ポジティブにあふれる場合。
いったんこの会社に入ってみたけれど、やっぱりあの仕事をしてみたい。
ここまでやってきたからこそ、もっと自分のやりたいことを試してみたい。
今の会社は好きだけど、他の会社や仕事も経験してみたい。
そうやって感情があふれて、「もうどうしようもない……!」と思ったときに、転職を考える人が多いと思います。
猿基地の卒業生でも、人材系の会社から就農支援や野菜の販売をする会社に転職した人、マーケティング会社から農家に転職した人や、IT広告からガン患者支援に転職した人がいたりします。


こうやって、何かが「あふれる」ときが、転職のタイミングになることが多そうです。
んで、それを踏まえて、ぼくが一番だいじだと思っているのは、

「あふれる」までは、転職のことは考えなくてもいいんじゃないかな?

ということなんです。

それこそ世間的には「キャリアプラン」とか「キャリアアップ」なんてことが言われるけれど、ぼくはやっぱり「そんなの要らん!」と考えています。
転職なんて計画的に考える必要はないし、そんなことを考えてるヒマがあるなら、とりあえず今の目の前の仕事に全力でハマりなさいな、と。ハマりにハマってみて、それで何かが「あふれた」ときこそが転職のタイミングであって、そこまでやって初めて転職マーケットでも通用するだろうし、自分が「やりたい」と思った方向にいけるだけの実力や実績が生まれるものだと思うんです。
もちろんネガティブ感情が「あふれる」タイミングを見極めるのはむずかしい部分もあるし、精神的にダメになっちゃうほどにまで追い込むのはよくないとは思います。

このブログでも何度か書いてきたけれど、キャリアなんて「計画」するようなものじゃありません。
むしろ計画したからといって、うまくいく保証がないどころか、計画とは違ったキャリアを歩んだ人のほうが仕事の充実度が高いという研究さえあるわけです。

まずは「あふれる」状態を目指すこと。(できるかぎり良い意味の方向に)
その段階にまでなったときに初めて、転職のことも考え始めればいいんじゃないでしょうか。
それこそ恋愛と同じじゃないですか。付き合っている人がいながら、「次はどうしようかな~」なんて考えてたら、目の前の人との楽しい機会を存分に楽しみきれない。
ま、恋愛の場合は、その先に「結婚」や「出産」があるという意味では違うのだけれど。

まずはしっかり「あふれさせる」こと。
とりあえずぼくが「転職」について考える一番のポイントは、そこかなと思います。
どうだろう。ちゃんと期待に応えられたのかなぁ……。

ぜひぜひみなさま、仕事も楽しく、気持ち良く、適当に~♪


金井先生の本も、参考までに。