組織には、「コピーする人」が求められる段階と、「更新する人」が求められる段階があるんじゃないかと思う。それこそこの間の「東大っぽさ」と「京大っぽさ」とも近い話で。

もちろん、完全にどちらかに寄るなんてことはないし、「コピー7:更新3」というのもあるだろうし、「コピー2:更新8」ってこともあるかもしれません。もっと言えば、一個人の仕事としても「コピー5:更新5」だったりそれぞれの組み合わせはあると思います。

とはいえ、「イケてる組織」を考える立場にいる人は、いまの組織が「どっち方向に寄ってるか」はわかっておくといいかも。もしくは、働く側にいる人であっても、自分が所属している組織がどっち側を求めているのかな、はわかっておいて損することはないと思うんです。

「コピーする」というのは、一定の成功法則があるなら、それを徹底的にコピーして再生産をしていくという方向性。
「更新する」というのは、それまでの成功法以外の新しい方向性を生み出していくという方向性。

それこそ組織が若いときに、「トップが考えていることを徹底的にコピーする!」という場合もあるだろうし、むしろ「若いからこそ、更新する」というほうがうまくいく可能性もあるかもしれません。

理想的な組織って、
STAGE1:「更新的」な方向性を発想・提示する。(勃興期/コピー1:更新9)
STAGE2:それを「コピー」しながら「更新する」。(拡大期/コピー7:更新3)
STAGE3:定着&拡大するために「コピー」する。(安定成長期/コピー9:更新1)
STAGE4:新しい挑戦のために「更新する」。(再創生期/コピー4:更新6)
STAGE5:再生産を省力化して、新しい方向に注力する。(新生期/コピー2:更新8)
なんじゃないかと思うんです、個人的には。

それこそソニーやシャープ、東芝なんかは、本来「更新」型の会社だったはずなのに、その成功にすがる「コピー」型の人が増えてしまったことで、どんどん没落していった。ゆ~たら最近のアップルだって、そうです。
一方でトヨタやソフトバンク、グーグルは、(今のところは)どこまでいっても「更新」型だし、そういうスタンスをもった人を求め、自社のビジネスを更新し続けていってる。
逆に東京電力みたいな大きなインフラ系の会社や、STAGE2くらいにあるベンチャーはむしろ「コピー」型が多めにいたほうが想定通りの成長をしやすいのかもしれません。

んで。
さらに面倒くさい話をすると、だからこそ組織の上部にいるか下部にいるかによっても、ぜんぜん動き方は変わってくるよね、という話なんです。
それこそ「STAGE1の勃興期」なら、組織にかかわる人全員が「更新型」のほうがよさそうです。「STAGE4の再創生期」なら、上部に近いところにいるなら更新を考える立場にいるだろうし、土台を固めるための下部(とあえて言いますが)にいるなら「コピー」的な人のほうが求められているかもしれない。


じゃあ、
自分の組織はどのステージにある?
自分が得意な動き方は、コピーなのか、更新なのか?

ということを考えてみるのもいいかもしれないよね、と。
組織がどのフェーズにいて、どっちの方向にどれくらい求めていて、自分はどの立場にいて、どっちが得意で、どんな方向に注力するのが効果的なのか。

それこそぼくが前職を辞めたのは、ぼく自身が完全に「更新型」のほうが好きで、入社して数年間は会社がその方向だったけれど、一定レベルにまでいくと会社自体が「コピー型」になった。んで、そのときのぼくは会社の中でも上のほうの立場にいたけれど、どうにも「更新型」が求められていなかったから、という見方もできるわけです。
それって、自分が変わったわけじゃなくて、会社が変わったわけでもなくて、ただただフェーズが変わったことによるものなわけです。

そう考えると、自分が所属している(入ろうとしている)組織が今どのフェーズにいて、何が求められているのか、そこで自分は何ができるのか、これからどうなっていくのか、を考えながら、これからの選択肢を考えてみるのもいいかもしれません。
それは自分のことだけじゃなくて、会社・組織のフェーズによってちょこちょこ変わったりします。上司や先輩がどう考えているのかにもよってくると思います。

一方的、個人的、定性的に考えるだけじゃなく、そんな会社のフェーズで考えてみる、自分がどのフェーズでこそ活きるのかを考えてみる。そんな視点をもってみるのも、「キャリア」を考える上のヒントになるかもしれないですね。

みんなが楽しく、気持ち良く、適当にすごせますよ~に!