学生と話をしていると、案外「趣味がない」っていう人がそこそこいます。
ぼくとしてはそれがけっこう意外で、もう少し話を聞いてみると、「あんまり長期的にやっていることがなくて……」なんて話になったりするんです。彼らにとって、趣味といったらある程度「長く続けていること」である必要があるようで、そういう意味で彼らは「趣味がない」と言うわけです。

でも、それってちょっと考えすぎじゃないかな。
趣味なんていうほどじゃなくても、いろんなものに手を出してみたらいいのに。
ぼくは小さい頃から何かしら興味をもったら、すぐにやってみたくなる性分で「とりあえず」でどんどんやってみる。針金細工やプラモデル、ダンボールでCD棚をつくってみたり、グラフィティの練習をしてみたりもしてました。
それこそボートレースなんかは意図的に趣味にしていて、もともと自分の趣味が「酒と音楽と読書」というあまりにもフツーすぎる趣味だったので、「なんかにハマろう」と思って調べはじめたところからスタートしています。そしたら想像以上にハマっちゃった。

そう。
とりあえず、ハマってみる。
それが大事なんじゃないかと思うんです。

「ハマる」経験をしたことがあるというのは、本当にけっこう大事なことで、何かにハマったことがあるか、それを何回も経験したことがあるかということは、人生の捉え方に大きな差を生み出していくものだと、ぼくは考えています。

たとえば、またぼく自身の話になっちゃうのですが、ぼくは学生時代に学術系のサークルに入っていた時期があって、1回生のときからゴリゴリに論文を書いてました。大学生活を通して、書いた論文の文字数はたぶん16万字を超えていて、なんでそんなに書いていたかというと論文を書くことに「ハマっていた」からなんですね。
それ以外にも環境系のサークルで、平安神宮を2日間借りて3万人を呼び込むイベントをすることになったときも、それこそぜんぜん寝ないで企画や製作にハマってました。
んで、学生時代にそういう経験があったから、仕事にもハマることができて、新規事業の立ち上げだとか繁忙期に1日に2万字くらいの原稿を書いたりするのも、しんどいながらも楽しめたと思うんです。
もっと言えば、会社員時代にぼくが決めていたのは、毎年「ハマる酒を決める」こと。ある年はベルギービール、ある年はワイン、その次はテキーラ。ウィスキー、地ビールとやってたら、最後に焼酎に完全にハマって、今ではそんなお店をしていたり。

だから、若い人はできるだけ若いうちに、小さくてもいいから、短期的でもいいから、何かにハマってみたほうがいい。
短期的でも、小さなことでも、ちょっとずつ「ハマってみる」を繰り返して、いつか長期的にハマれるものが見つかったらいいよね、ということなんです。
ハマったことがないから、長期的にハマれそうなものを見抜く目が磨かれないんだと思うんです。
だから、いっぱいハマってみて、試してみたらいいのに。

何かにハマってるときって、脳みそが快楽を感じるんですよね。
気のせいじゃなくて、なんとなく体温も上がってる。それで、ハマることそのものが楽しくなっていって、「もっともっと」を考えるようになる。
まさに、合法的ナチュラルドーピング。

ホリエモンも似たようなことを言っていたけれど、「好きだからハマる」んじゃないんです。「ハマるからこそ、それが好きになる」なんです。んで、どんどん「ハマる力」が上がってく。
仕事だって「好きだからハマる」んじゃなくて、まだまだちゃんとハマってないから楽しめない、ってことも十分にあると思います。自分からハマろうとしてなかったりして。


そろそろ就活を終えた人もでてきていると思います。
残りの大学生活、まだまだ9ヶ月もあります。
たとえば、ず~っと前に書いた「ウィークリープロジェクト」とか、やってみたらどうでしょう?

特に「やりたいこと」がない人は、とりあえずウィークリープロジェクト。
「自己PRのネタ」を作る方法を教えちゃおう

もともとは「就活のネタ作り気分でやってみたらど~う?」的なノリで書いた記事だけれど、これからの大学生活でまだ「ハマる」経験が少ない人は、どんどんやってみてください。
あとは、テストが終わって夏休みになる頃に、そんなことをいろいろやっていく集団をつくりたいな、と考えています。またその時期が来たらブログに書いてみるので、それも楽しみにしておいてくれたらうれしいなぁ。

さてさて、あなたはとりあえず、何からハマってみます?
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ぼくがつくった針金細工のネズミ。

人生いっつも、楽しく、気持ち良く、適当に~!!