べつに「不真面目にやろう」ということではありません。
「本気でやらんでもえ~やん」ということでもありません。 
ただ、あまりにも就活が「深刻なもの」になりすぎちゃってるように思うんです。

「就活に失敗して自殺」とか「就活でウツになる」とか、そういうのってホントにもったいないし、悲しいこと。一方で、あまりにも世の中が就活を暗いイメージでとりあげすぎているから、最初から諦めモードになっちゃっている人もいる。「いまから就活そんなにマジメにやるなんて、お前意識高け~なwww」とか言ったりして。

でも、それも仕方のないことではあると思います。
いまの就活にはあまりにも「型」があふれすぎてるから。

自己分析のやり方、業界研究のやり方、面接のときのマナー、エントリーシートの書き方、志望動機の書き方……、そういう就活の細かい部分まで「型」だらけ。
そりゃ、がんじがらめに縛られてしんどくなるのもわかります。

でもね、世の中を見渡すと、社会はどんどん、ゆるくなっていってる。
ビジネス書は口語体の文章だらけになっているし、ゆるキャラだってそう。ゆるキャラどころか役所ですら「うどん県」とか「おんせん県」なんて言い出してるし、自衛隊の募集ポスターまでびっくりするほど萌えキャラだらけ。
小さいころには「40歳や50歳って、もっと大人だ」と思っていたけど、TwitterやFacebookが広がることで本音も見えるようになって、「彼らも大人ぶっていただけだったんだ」ということが見えてきた。企業の40歳すぎの社長や幹部の人たちですら、普通にTwitterで「チ◯コ」とか言ってるわけです。

行政も企業もこれだけゆるくなっているのに、就活の世界はいまだにカタいんです。
そりゃ学生にしてみたら、よくわからなくなっちゃうのは当たり前です。

ぼくはやっぱり、「よくわかってない就活関連の大人たち」に一因があるように思うんです。いや、一因というよりも根本的な原因、ぐらいに思ってるんですけど…(笑)

採用活動の現場を知らない。
特定の分野しかしらない。
自分の経験しか知らない。
今の就活の現状を知らない。

そういう人たちが、これまでの「型」を守って、学生に押し付けようとしてる。
でも実際には、企業の現場も、採用活動の現場も、学生の価値観も、そうした「型」ができた時代に比べたら、ぜんぜん違うものになっています。

とはいっても、「他の方法がわからない」んだとも思うんです。
学生たちが「なんだか大人たちが言う就活のやり方って違うような気がする…」と感じながらも、「就活なんて初めての経験だから、他の方法なんてわからない」と思っているのと同じように、世間の大人たちも「う~ん、どうかなぁ……」とは思いつつ、別の方法は思いつかない。

だからぼくの就活ゲームを……!!
という話ではないんです。そういう話じゃない(笑)

もちろん就活ゲームの考え方には、ぼく自身は納得しているし、自信もある。実際に結果も出やすいと思ってます。でも、そうじゃなくて、話はもっと単純なこと。

まずは、もっと「ゆるく」考えみたらいいんじゃない?と。

とりあえず、型にハマるのを止めてみる。
カタく、深刻になるのを止めてみる。
「しんどそう……」というイメージを捨ててみる。

不真面目にやろうよ、と言っているわけじゃありません。そりゃ本気でやったほうがいいに決まってます。テキトーでいいじゃん、という話でもありません。「テキトー」ではなく、「適当」なやり方を探してみるのもありだよね、という話です。


今日たまたま手にした『るろうに剣心』に、ちょうどいい言葉が載ってました。
人なんて生き物は存外“思い込む”ことに脆(もろ)い
病になったと思い込めば 本当に体調が悪くなり
呼吸が出来ないと思い込めば 本当に息が苦しくなる
この人(悪役だったけど)の言うとおり、
就活がしんどいと思い込めば「やらなきゃいけないこと」に押しつぶされそうになるし、大人が言う「型」が正しいと思い込めば、それ以外のことを考えられなくなっちゃう。

だからこそ、もうちょっと就活を「ゆるく」考えてみましょう。
「型」から逃れて、思い込みを捨てて、「ゆるく」考えられるようになったら、ぼくはぼくなりのツールとヒントを用意していくので、それが使えれば使ってみてほしいんです。

真面目で本気でありながら、ゆるく考える。
それが就活の準備運動だと思います。