もうね、コレおもしろいです。
「わかるわかる!」と頷くポイント、多数。
「へぇ、そうなんだ」と学ぶポイント、多数。

 
子どもの頃にこのマンガとインターネットがあったら、ぼくも科学者を目指していたかもしれない。理系大学の研究室を舞台に、過去の天才科学者たちのエピソードや、日常生活を科学的な視点で教えてくれるマンガ。

1巻の最初っから、コレ。
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女性は「星の数ほど」は、いない(笑)



たとえばニュートンって、ぼくらは「リンゴと万有引力の人」くらいしか知らないけれど、実は引きこもりだったり、器がちっさかったり。
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ジョン・ハンターのエピソードが超おもしろい。
解剖実習の私塾を作ったお兄ちゃんのために、死体集めに奔走する。解剖も標本づくりもむっちゃ巧い。「世界中のあらゆるものを解剖したい!」と言って、世界中の動物から人間まで、どんどん集めてどんどん解剖しちゃう。
迷信にまみれた「医術」を「医学」に飛躍させた男
18世紀に世界中で梅毒が流行したときには、自分を実験台にして実験。そのときの愛弟子が、天然痘ワクチンの開発をしたジェンナーだった。児童文学の『ドリトル先生』のモデルになったと言われていたり、表は患者さん入口で裏口に死体搬入口のあった家が『ジキルとハイド』のモデルになったりした人なんですって。

他にも、10月がなんで「オクトーバー」なの? オクトパス(8本足のタコ)もオクターブ(8段階)も「8」なのになんで? という話とか、電池開発の歴史はカエルの観察からはじまったとか、興味ぶかい科学の話が盛りだくさん。

この漫画で興味をもった人や理論を、ネットで調べていったら、絶対におもしろい。科学大好きになるはず。
 

さらには、科学史の天才たちのエピソードを読んでいると、科学だけじゃなくて人生にも通じる考え方もあったりして、とても素敵。

ジョン・ハンターさんのお言葉。
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まず既存の治療を疑え
症状は観察し記録
治療法は推論のち実験だ

コンピューターの基礎を築いた天才フォン・ノイマンのエピソードでの、「発明」とは何か。
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「子どもの頃に読みたかった部門」
および、
「科学の楽しさがわかる部門」
ともに第1位です。

いや~、良いマンガ。