就活病の症状のひとつでもあると思うのだけれど、就活をがんばっている(はずな)のに、どうにもスッキリしない、なんだか納得できる文章ができない、ってこと、あると思うんです。

 ぼくのところに相談に来てくれる学生にも、
 「キャラが決められない…」
 「この文章で、自分が表現できてるかな…」
 「ぼうけんの書って、どう書けばいいんだろう…」
 「就活、どう動いていくのがいいんですか…」
 って人が、まだまだけっこういるわけです。

 これって、たぶん「I/Oスイッチ」が切り替わってない。
 だから、そうやって悩んじゃったり、何が正解なのかがわからなくなっちゃうんだと思うんです。

 「I/Oスイッチ」って、何かというと
 「I」=インプット
 「O」=アウトプット
 のスイッチ。

 就活で悩んじゃう学生の多くが、この切替ができていないまま、いろんなことを考えているから、どうにもうまくいかない。

 というのも、多くの学生にとって、これまでの人生って「インプット」が求められて、それに応えていくことが「正解」だったわけです。
 学校のお勉強だって、数学や理科なんかの明確な解法があるものはもちろんのこと、歴史や古文もそう。何なら作文や絵画でさえ、書き方、読み方、鑑賞の仕方に「正しいやり方」があって、それをしっかりインプットできているかどうかを採点される。

 つまり、「正しくインプットができているかどうか」が重要視されていた
 そのインプットが正しいかどうかが、求められていた。

 でもね、インプットって、それそのものには大した意味はありません。

 数学だろうが物理だろうが、歴史も古文も、作文も絵画も音楽も何もかも、それらはあくまでもアウトプットに必要だからインプットをしておきましょう、というだけの話なんです。

 大事なのは、アウトプット
 そりゃそうです。ビジネスの世界でも、どんな仕事であっても、求められているのは「アウトプット」の質や量。仕事ができる人っていうのは、アウトプットを生み出す人。どんなにインプットが多くても、どんなにインプットが上手でも、それがアウトプット(成果)につながらなければ、何の意味もないわけです。

 ただ、多くの学生は、インプット作業に慣れちゃった。
 15年間、学校で評価されるのは、インプットが上手な人だったから。

 企業が求めているのは、インプットが上手な人じゃありません。
 それなのに、多くの学生は先輩やキャリアセンターの職員や、怪しい就活コンサルタントが言う「これが正解」をインプットしようとするばかり。それじゃ、迷うし悩むし、成果が出ないのは当然のことだと思いません?

 ぼくの就活ゲームも同じです。
 今期の最初のころに書いたように、このブログのどこにも正解はありません。
 ぼくが何年も書き続けているのは、自分で正解を導くためのヒントとツールでしかないんです。キャラ選びにも正解なんてないし、ぼうけんの書の書き方にも正しいやり方なんてない。自己PRや志望動機の書き方だって、他にもいろんな方法があります。
 あくまでも、このヒント(就活病のことやクレジット、企業の人たちが考えていること)を参考にしながら、このツール(SGモデルやキャラやぼうけんの書や自己PR作成奥義やジェットストリームアタック)を使ってみたら、自分の答えを出しやすくなるんじゃない? というものでしかありません。

 もちろんぼくは、その辺の就活アドバイスをする大人よりも、もちろん学生のみなさんよりも、就活がうまくいくやり方は知っています。
 でも、だからといって、誰にでも通用するたったひとつの正解を持っているわけじゃありません。

 就活や仕事で求められるのは、自分で考えてアウトプットを出すチカラなんです。

 「どうすればいいですか?」は、インプット思考です。
 「こう考えてみたんですけど」が、アウトプット思考です。
 「ここがわかりません」は、インプット思考です。
 「こういう考え方はどうですか?」がアウトプット思考です。

 たぶん、多くの学生のみなさんは、ちゃんとインプットをすれば就活がうまくいくと思っているかもしれません。でも、大事なのは「とりあえず」でもいいから、アウトプットすること。その考え方に慣れること
 そのために、「I/Oスイッチ」を切り替えておくことが大事です。

 社会に出てもちゃんとしたアウトプットができるようになるために、就活でアウトプット思考に慣れておきましょう。それだけで、就活における企業からの評価は、大きく変わると思いますよ~♪


▼Kindle版『就活ゲーム』もどうぞよしなに▼

『就活ゲーム(完全版)』