学生の人気就職先が銀行や公務員で、
 親も「就いてほしい仕事」が銀行や公務員で、
 その理由が「安定性」だったりして、
 ホント、「ありゃりゃ…」なんですよね、毎年。

 ※今日の記事は、あくまでもぼくの考え方の話なので、就活ゲームでもないし、一部の人にとっては気に障っちゃう部分もあるかもしれません。あと、いつものように「こうしたらいいよ」ということは書いていません。あしからず。

 ぼくだったら、いまの日本の状況で銀行や公務員なんて、むしろ怖すぎて就職したくない組織のトップクラス。JTBを加えて、「銀行・公務員・旅行会社」がトップ3だよなぁ、と。
 「安定性」を求めている人が銀行や公務員になりたいなんて、ぜんぜん意味がわかんない。いまの状況を見ていて、どういう思考回路をしたら、「安定=銀行・公務員」になるんだろう…。

 まあ、百歩譲って、しっかり銀行の経営状態を見た上で、「15年くらいは何とか“もつ”かなぁ…」と思える地方銀行だったら、ナシではないかもしれない。
 それでも、そこまでして地方銀行に入るくらいだったら、いくらでも他の選択肢があり得るはず。
 そして女性で「5年以内には結婚して辞めるし」くらいで考えている人だったら、別にそれでもいいと思うんです。

 まさか「定年まで働けるから」なんて考えてるのかな…。そういう人たちって。

 さすがに「新聞なんて読まなくていい」と言っているぼくでさえ、「もうちょっと、ニュースを見たほうがいいかもよ」と言いたくなっちゃいます。

 たとえば、
 おととし日本の借金が1000兆円を超えました。
 歳入の4割以上が、借金で賄われています。
 歳出の3割は、年金・介護に使われる社会保障費です。
 しかも、高齢者はどんどん増えていきます。
 もちろん借金はまだまだ増え続けています。
 消費税を数%上げたくらいじゃ、ぜんぜん足りません。
 借金(国債とか)を下支えしてるのは、国内金融機関です。
 公務員の給料は、国の財政から出ています。

 さて、ここで問題。
 銀行と公務員はあと何年くらい「安定」しているでしょ~か?

 どうでしょう…?
 たとえば、いまの学生が定年まで働くとして、約40年。
 40年間、銀行と公務員は大丈夫かな?

 ちなみに、40年前って、アメリカがベトナム戦争をしてたり、中国では毛沢東やら周恩来がいたり、日本ではビデオテープが発売されたり、足尾銅山がギリギリあったりしたくらいの時代です。

 それから40年。
 いろんなことがありました。(いろんなことが~ありました~)
 じゃあ、次の40年は?

 そりゃもちろん、銀行や公務員もまだまだ安定している可能性だってあります。でも、もし「安定」がなくなるとしたら、それはいきなり来ます。もちろんそれは、いつかはわかりません。
 そのときに、社会的に「生きていける」銀行員になれていれば、ある程度の安定は確保できると思います。公務員は、市町村が破綻したらどうなっちゃうんだろう。
 まぁ、とりあえず給料は激減するとして、そこで働き続けるか、それとも他で仕事を探すか…。ってか、公務員を何十年もしていた場合、民間ではどれくらい通用するスキルやキャリアを持っているんだろう…?

 と、いうようなことを、
 毎年、学生の人気企業ランキングを見ながら考えたりしています。
 ぜひぜひ皆さんも、素敵な就職先を見つけ出すために、いろんなことを考えてみましょう♪