これだけ就活が注目されて、これだけたくさんの情報があるのに、多くの学生が毎年就活に苦労しています。

これって、なんでなんだろう…?

たくさんの人生の先輩たちが、それぞれに頭をヒネって、就活生にアドバイスをしてくれているのに、学生の就活を取り巻く状況はいつまで経っても変わらない。
普通に考えれば、これだけたくさんの人たちが知恵を絞っていたら、何かしら状況が改善したっていいじゃん。なのに、いまの状況を見ているかぎり、学生はどんどん不安になって、どんどん疲弊していっているように見えちゃう。

なんで?

ぼくの結論は、ひとつ。

みんな「いい子」だからです。

「いい子」をやめれば、就活はもうちょっと楽になるし、迷いはなくなる。
「いい子」って何かというと、すべての期待に応えようとしちゃう人のこと。
誰かが「北に行きたい」と言ったら、それに応えようとする。「いやいや、南もいいよ~」と言われたら、南もいいかも、と思う。「やっぱり東でしょ!」と言われたら、たしかにそっちもアリかなぁと思っちゃうし、「西以外ありえない」なんて言葉にも、なるほど、とか考えちゃう。まわりの人が言うことを、素直に聞いて、受け入れようとしちゃう。

「いい子」でいれば、考えなくて済むんですよね。
自分よりも経験のある人が教えてくれるとおりにやっていれば、なんだかそこそこうまくやれる。自分の好き嫌いを少し抑えて、言うとおりにしていれば、自分は責められなくて済む。

ただ、就活って、というよりも人生って、いろんな答えがあるんです。
「大企業に入らなくちゃ心配だ」という人もいれば、「大企業なんかに入ったら、大事な若い時期の成長機会を失う」という人もいる。「若いうちは忙しく働け」という人もいれば、「若いうちはじっくりタネをまく時期だ」という人もいる。
それを、たくさんの人生の先輩たちが、好き勝手に持論をおすすめしてくれる。そりゃ、迷ってしまって当然です。わからなくなって、当たり前。

だから、「いい子ちゃん」を、やめる。

いい子ちゃんになろうとすると、個性がなくなります。
迷いに迷った末に、平均点どころか赤点ギリギリになって、個性がなくなる。
清楚な女性を好む男性の意見と、ボーイッシュな女性を好む男性の意見と、セクシーな女性を好む男性の意見と、アネゴ肌の女性を好む男性の意見と、ロリコン男性の意見と、熟女好きの男性の意見を取り入れた女性がいたとしたら、もう何が何やらわけがわかんない。

企業は学生たちの個性を見て、採用するかどうかを判断します。
その個性がなかったら、そりゃ就活だってうまくいくはずがないんです。
逆に言えば、それを止めるだけで、その辺の「いい子ちゃん」ぶった多くの学生とは、まったく次元の違うレベルに移ることができる。

世の中に、たったひとつの正解なんてないんです。

企業は、「それっぽい正解」を出す人よりも、「物足りなくても、自分なりの正解」を出す人を求めています。
そのへんの就活本を読めば、「それっぽい正解」なんて、いくらでも書いてあります。多くの学生たちは、たぶん「なんか違うんだよなぁ…」と思っていると思うんです。「なるほどなるほど、こうじゃなきゃいけないのか」と考えているなら、それはもう、いい子ちゃんです。いい子ちゃんの呪縛にハマってる。

「どうしたらいいんだろう…?」とか「何をしたらいいんだろう…」と考えているだけで、たぶんその人は答えを「外に探してる」。
その時点で、あなたの個性を伝える言葉なんて、生まれないことが確定しちゃう。

「とりあえず、こうしてみようか」でいいんです。自分でもびっくりするくらい、しょ~もない答えでいいんです。それで確定ってわけじゃない。あとから変えたっていいんです。
「とりあえず」でいいから、自分なりの答えを出す。

就活は、そこから始まります。
合同説明会やらOB訪問やら筆記試験の勉強なんて、まだ全然やらなくたっていい。(やったっていいけど)

「そうは言っても、自分の答えなんて…」という気持ちはわかります。
そんな人たちに、考えるヒントとツールを提供するのが、就活ゲームです。
これから、しっかり「自分の答え」を出す方法を伝えていきます。
ぜひぜひ、お楽しみに。