正直に言って、これを思いついたときに僕はけっこう「おお!」となったんだけれど、分かってもらえるかなぁ、僕の文章でどこまで伝えられるかなぁ、とちょっと不安になりながら書いてみますね。

 というのも、みなさんは就活って何だか「いろんなこと」をしなくちゃいけないように感じていると思います。自己分析やOB訪問や面接マナーといった面接以前にすべきこと。自己PRや志望動機や面接での受け答えの勉強なんかもそう。どれもこれもやらなきゃいけなさそうで、でもその方法どころか正解が何なのかさえわからなくなってくる。
 けれど、実は就活ってものすごくシンプル。

 だって、
 「自分のことを話せばいいだけ」なんです。

 学生も大人たちもみんながいろいろ言うから、就活はやらなきゃいけないことがたくさんある複雑なものに感じちゃう。けれど、そうじゃないんです。
 ちょっと凄いことだと思いませんか?
 就活って、エントリーシートだろうが最終面接だろうが、どこまでいってもどのタイミングでもずっと企業は「自分のこと」を見てくれている

 もちろんそこで「評価される」かどうかは別の話です。

 少なくとも(たとえ数秒だとしても)企業の人たちは、あなたに注目してくれる。「あなたはどんな人なの?」って問いかけながら注目しているんです。エントリーシートだろうが最終面接だろうがず~っと、です。
 これってつまり、出題範囲も解答方法も決まっているテストみたいなもん。出題範囲に関しては自分で決められたりもするわけです。(過去記事『自己PRはお品書き』参照
 使う公式は「キャラ」。自分で決めた出題範囲について、キャラという公式に当てはめていくだけ。キャラを証明していけばいいだけ。

 世界の誰よりも自分が一番知っているものについて話す。
 それが就活なんです。

 それを何だって人の言うことに合わせたり、それ以外のことを先に調べようとしたりしてんのよ、って話ですよ。
 もちろん話し方や伝え方に得手不得手はあるでしょう。でも、個人的な感覚で言えば、いっぱしの社会人を「ほほう…」と唸らせるような学生なんて、ほんの5%もいません。
 残りの75%くらいは、そんなに差があるわけじゃない。

 「自分について話す」というスキルを(たぶん)初めて意識的に考えて、伸ばして、増やしていく機会が就活です。
 世の中の75%くらいはほとんど同じラインからスタートしてます。そこで、ちゃんと「自分のこと」だけを話せるようになれば、あっという間に頭ひとつ抜け出せる。だって、みんな旧式の就活をしてるから。

 エントリーシートが通らないのは、「自分のこと」を伝えようとしてないから。
 面接で落ちるのは、突っ込まれたときに「次の言葉」を用意できてないから。
 最終面接で大事なのは、「自分」が企業にどう関わるかを伝えること。

 就活って、どこまで行っても「自分の話」です。
 話せないのは、単に「言葉に変換してない」だけです。
 自分が生きてきた20年間のことは、自分が「知ってる」のは当然です。
 でも、知ってるからといって、伝えられるとは限らない。
 そこで伝えるためには「言葉」にしておきたい。
 知らない人に伝えるには、とりあえず言葉が一番効率的です。

 そりゃもちろん、自分のすべてを言葉にするのは無理な話だけれど、就活で話すことなんて、だいたい決まってる。しつこいようだけれど、「この辺の話をしましょうね」ってのは、自分が最初に提示できるんです。

 「ぼうけんの書」を書いてきた学生たちは言います。
 「面接のときって、「ぼうけんの書」に書いてあることを話すだけなんですよね。ほとんど一度書いたことだから、もっと未知の部分を突っ込んでよ!とか思っちゃいます(笑)」って。

 就活で話すのは、いつも自分のこと。
 まわりの人たちは「これをしなくちゃ」と煽ってくるけど、大事なのはひとつ「自分を話せる状態」になること。
 せっかくの機会に、自分のことをもっと知ってみてください。
 そうすれば、就活はずっと楽になりますよ。