学生の就活相談に乗っていると、ときどき「気乗りしない人」がいます。
 気乗りがしない、と言うのも失礼な話なのだけれど、どうにも親身になって相談に乗れないような人。
 そりゃもちろん、僕のところに相談しに来てくれるのはうれしいです。彼らがいろんな不安を抱えているのもわかるし、そういう彼らが僕の話で何かに気づいたり、道が拓けたと思ってくれるのは僕自身もすごく楽しいし、うれしい。

 ただ、やっぱりどうしても「気乗りしない人」もいます。
 それって何だろう、と考えてみたら、彼らには共通している部分がありました。
 端的に言えば、本人から「本気」を感じない人。だから僕も気が乗らない。

 少なくとも僕は、就活は人生においてすごく大事なイベントだと思っています。それこそまわりの学生には、「入社日は第二の誕生日」と言っています。これからの人生を過ごすことになる新しい価値観に飛び込む日、社会人としてのベクトルが決まる日、そんな「第二の誕生日」である入社日をどこで迎えるのか。それを決める活動が、就活。
 だから僕自身も、ちゃんと就活をしている人にはちゃんと応えたい。
 逆に言えば、本人が本気じゃないと僕にはどうしようもないんです。というより、本人が本気じゃないなら、僕はどうでもいいとさえ思っちゃう。

 で、ここからが本題。
 たぶんこれは、企業の面接官も同じように感じてる。
 面接官だって、自分たちより本気じゃない人なんて要らない。

 企業にとって新卒採用は、これから長い時間を一緒に過ごしていく仲間を探す活動です。一緒に自社の理念を追いかけて、一緒に自社の商品・サービスを世の中に出していく仲間探しです。
 そりゃあ、もちろん本気です。

 それで、自分が向き合ってる人が本気じゃなかったら…。
 恋愛でも同じだと思うんです。付き合っている恋人が自分に対して本気じゃないと感じたとき、どんな感覚になるか…。
 本気でやってる人にとって、本気じゃない人を相手にするはけっこうしんどい。本気でやる以上、できるだけ本気の人と向き合いたいというのは普通の感情だと思うんです。

 本気かどうかは、だいたいすぐに判ります。
 何も「百戦錬磨の面接官」じゃなくたって、「人を見るプロ」じゃなくたって、本気かどうかは見ればわかるんです。
 能力が同じであればもちろん、多少の能力に差があったとしても、そんな違いなんて本気でやればけっこうカバーできます。長く就活相談をやっていると、能力が高くても次々落ちる人も見てきたし、ちょっとくらい能力が足りなくても内定が次々と出る人も見てきました。
 ましてや新卒採用における「能力」なんて、社会人から見たら大したレベルじゃありません。能力なんて、あとから身につければいい。本気になれば、多少の能力の差くらいカバーできちゃいます。

 だからこそ、本気でやった方がいい。
 ただ、ひと口に「本気」と言っても、本気の扱い方も人それぞれ。
 すでに本気でやってる人やいつも本気でやっている人もいれば、「就活にそんなに本気を出すまでもない」とか「そのときになったら」とか言って本気を出していない人もいる。もちろん、本気でやらなきゃとは思っているけど、どうにも本気になれない人もいると思います。
 多くの人たちは、本気になるかどうかは環境や状況の問題だったり、意識の問題だと思っている。
 でも実際は本気って、練習が必要なんです。
 すでに本気でやっている人はちゃんと練習してきてる。本気でやらない人や本気になれない人って、まだ練習をこなせてないから本気になれない。
 「まだ出してないだけ」という人も十分に「本気になれない人」ですよ。就活で本気になれないのって、どう考えても「本気を出すべきときに出せてない」わけなので、もともと本気になれない人。

 本気の練習方法は、大きく2つだけです。
 ひとつは、日常的に「ちっちゃい本気」を出す。
 もうひとつが、自分の本気のなり方を知る。(つまり「キャラ」ですね)
 本気になれない人に必要なのは、この2つだけ。逆に言えば、この2つがないから、本気になれない。
 本気かどうかって、就活のどの場面でも必要だし、特に最終面接では思っている以上に結果に影響してきます。ぜひぜひ今のうちに本気になる練習をして、これからの就活に臨みましょう。


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