「企業は僕らの何を見てるんだろう?」
 誰もが抱いたことのある疑問。企業のHPやパンフレットを見ても書いてあるのはだいたい同じこと。そんな「求める人物像」が、いかに世の中に存在しない人材であるかということについては以前に書いたとおりです。
 「企業が求める人物像」なんて、いつまでたっても彼氏もできず結婚もできない人が求めている「白馬の王子さま」と同じようなものです。そんな人なんていないというのがその結論。

 じゃあ、実際に企業は何を見て人を選んでいるのか。何を知りたくて、あんなに多くの文章を書かせ、わけのわからない質問を投げかけ、勝手に人を判断しているのか。

 そうした疑問に対して、僕はこれまでこのブログで「キャラ」を伝えるということをず~っと書いてきました。自分が何に対して、どうやって、どんな環境で一番エネルギーを発揮できるのか。
 それがわからないから企業は「う~ん、よくわからん!」となっちゃう。評価を下す以前に「もういっか!どんなに聞いても素を見せてくれないから、わからないんだもん!」と落とさざるをえないんだよ、と。

 このブログを読んでくれているみなさんは、自分のキャラも決めて、それを証明するためのネタも揃ってきていると思います。(まだキャラが決まっていない人や、証明するためのネタが集まっていない人は、ぜひぜひ「ぼうけんの書」を書いてくださいね)。
 で、「もうキャラも決まった!その証拠もけっこう揃ってきたよ♪」というみなさんには、今日から明日にかけて一番大事なことを伝えておきますね。

 企業が「これから一緒に働く人」を選んでいく中で大事にしていること。これまで僕が話してきて、学生の皆さんが一生懸命レベルアップしてきた「キャラ」を最大限に伝えるためのポイント。

 それらに一番大事なこと。それは、「本気エンジン」です。

 「え~、今まで就活ドクターMitってもう少し論理的な人だと思ってたのに、ここまできて精神論!?」なんて思わないでくださいね。別に「本気でやれば大丈夫だ!君が本気なら企業に伝わるから!」なんて修造さんみたいな話じゃないんです。

 企業が知りたいことは、「本気」に関する3つのことなんです。
 それは、「こいつにとっての本気ってのは、どれくらいのレベルなのか?」と、「こいつは普段どの程度の本気を出してるのか?」そして、「こいつはどういう状態で本気で動けるのか?」ということ。そして、それを測るのが本気エンジンという考え方なんです。

 すべての企業が学生に求めている最大の要素は、リーダーシップでもなくて、コミュニケーションスキルでもなく、協調性でもありません。それらはたしかに、今の段階で「できる」なら強みにはなります。でも、極論を言えばなくていい

 それよりも必要なのは本気エンジンの3つの要素。
 つまり、本気エンジンの「最大出力」と「走行速度」、「起動条件」です。

 これまで読んでくれている人は、「起動条件」というのが「キャラ」を指していることは理解してくれていると思います。何に対して本気になって、本気になるとどう動いて、どんな環境で本気になれるのか。車で言えば、どうやったらエンジンが起動して走りだせる状態になるのか、ということです。

 この「起動条件」に関しては、これまでも「キャラ」の話だったり、ESや志望動機の話を通して何度も書いてきたので、すでにみなさんの頭の中にはある程度のイメージができていることと思います。

 では、残りの2つ「最大出力」と「走行速度」とは何なのか?

 いままでに考えてきた「キャラ」を伝えていくときに、この2つがどこまで相手に「伝わる」かが、かなり重要なポイントになってきます。しかも、この2つは自己PRの文章の中や志望動機の文章の中には組み込むことが難しい。
 「できない」わけじゃないのだけれど、かなり難しい。なので、ここからは就活ゲームの難易度も上がってきます。上にも書いたとおり、いまの段階で「まだキャラが決まっていない」とか「それを証明するためのネタが見つからない」という人は、それこそ「本気」で進めていくことをオススメします。

 就活もそろそろ本番が迫ってきています。就活ゲーム的に言えば、「本当の戦い」が迫ってきているわけです。もう準備はできてますか?(明日に続く)