会社のことを知るのに、何で調べるか。これ、けっこう大事なポイントなのだけれど、知らない人も多いようなのでそんなことを書いてみよう。

 企業のESを書くときとか、面接を控えているとき、あとは内定が出た後だって「この会社、ツブれないかな?」って不安になるときもあるかもしれません。
 学生のみなさんは当然、業界研究の本を読んだり、先輩に話を聞いてみたりしていると思います。あとは企業が説明会で配る会社案内パンフレットとかかな。

 もちろん、そういう本やパンフに目を通したり、先輩の話を聞いたりするのはすごく大事なこと。ただ、一方で「会社案内って、ゆ~ても良いことしか書いてないし」とか、「業界研究の本って、どうしても編集者や出版社による偏りが出てるんじゃないの?」なんて思っちゃう部分もある。
 だから、本当だったらその会社・業界について書いてある本を10冊くらい読んでみたり、大学の図書館のデータベースで過去の雑誌・新聞の記事なんかを検索して、できるだけ目を通した方がいい。

 でも、やっぱりけっこう大変。それができるに越したことはないけれど、他のことに追われて「そこまでできない!」という人も多い(時間的になのか能力的になのかは別として)。

 で、「けっこう知らないんだなぁ」と感じるのが、決算短信

 知ってますか、決算短信。株のトレーディングをしている人は当然知っていると思うのだけれど、普通の学生で知ってる人はそんなに多くない気がします。
 この決算短信、株式を上場している会社が毎年決算が終わったあとに出している、投資家向けの経営報告書なんですね。

 「投資家向けの経営報告書」だから何なのかというと「“盛って”ない情報」であり、「ホントは隠したいだけど、ちゃんと書かなきゃいけない情報」だということなんです。
 嘘の情報を書いたら投資家から投資してもらえないばかりか、法律で罰せられちゃう。だから企業としても本当のことを書かざるを得ない。(まぁ、たまに嘘の情報を書いて罰せられてる会社もあるけれど)。

 そんな決算短信。いったい何が書いてあるのかというと、基本的な会社の売上・利益や事業部別の動向はもちろんのこと、「いまウチの業界、こうなってるんだよね」とか「ウチの会社がダメになるとしたら、要因はこのへんにありそうなんですわ」とか「今年はこのへんに力をいれていきます!」なんてことまで書いてあるんです。
 つまり、会社の強みだけじゃなくて業界動向や事業別分析とか想定リスク。これね、読まなきゃ損ですよ。会社パンフレットにあれだけ期待と希望と夢を書いている会社なのに、決算短信を見たら「ただの強がりやんけ!」と思うことだってある。

 で、だいたいの決算短信は数十ページあるのだけれど、後半は貸借対照表とか損益計算書なので、会計系の専門知識がない人は最初の10ページくらいまでで大丈夫。後半はたぶん「わけわから~ん」と思うので。

 会社によっては、文章ばかりの決算短信だけじゃなくて、PDFやパワーポイントでビジュアル的に見やすくまとめた決算報告書にしてくれているところもあります。でも、できれば決算短信の方を読んだ方がいい。

 さらに言えば、できれば同業5社分くらいの決算短信を比べながら読んでみるのもいいですね。説明会で「我が社の強みは!」と言っているようなことだったのに、「同業他社も同じことやってるやん」っていうこともあるので。

 基本的には、企業HPの「IR資料」とか「投資家向け情報」のところに置いてあります。「決算短信」は四半期報告のものもあるけれど、細かく書いてあるのは「通期」の方。あとは、同じ業界の会社を一気に調べたいときは、検索サービスもあるので、これで業界で絞って調べてみるのもあり。

 おお、今回は僕のブログにしてはめずらしく「ちゃんとした就活情報!」って感じですね。たまにはいいでしょ、たまにはね。


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