ここ数日は毎日就活相談。今年は去年に比べて、相談に来てくれる学生の数が確実に多くなってきてる。ちゃんと実のある相談にできるように気合いを入れていかなきゃ、だ。
 先週は1週間以上にわたって「ESチェック方法」を書いてきたので、今日からはまた違ったコンテンツ。今日は会社選びの話を書いていきます。

 この週末がセンター試験だったこともあるし、最初にちょっとした質問を…。

 リクルート ・ 野村證券 ・ 三菱東京UFJ銀行
 この3社の中で「仲間はずれ」はどの会社でしょう?

 たぶん多くの学生は、「金融業界」だからといって野村證券と三菱東京UFJが同じ分類で、リクルートが仲間はずれだと思っちゃう。たしかに「業界」で分類するとリクルートだけ情報サービス。けれど、それぞれの会社の働き方のパターンで分類してみると、実は野村證券とリクルートが同じ分類。三菱東京UFJが仲間はずれになるんです。
 大雑把な言い方をすれば、リクルートや野村證券の営業体質は似ているし、起業家を輩出しているのが多いのも両社の特徴。

 たしかに業界で分類した方がわかりやすいんですよ。「ビジネスモデル」は誰が見ても同じ判断ができる「事実」だから。でもそれはあくまでも、会社がどうやってお金を儲けているかという仕組みの問題、扱っている商材の問題でしかない
 それを個人として気持ちよく働けるか、というレベルに落とし込んでみると、三菱東京UFJの環境を気持ちいいと思う人は野村證券の環境はしんどい。野村證券の環境がやりやすい人にとっては、三菱東京UFJの環境は物足りないと思う人が多いはずなんです。

 だから僕は、「商社に絞って就活してます!」とか「メーカー志望です!」という学生に対して、ちょっと疑問を持ちながら接しちゃう。キミたち会社のお金の儲け方で自分の仕事決めちゃうの?って。それってただ「仕組みが似てるだけ」で、働き方はぜんぜん違うんだよ、と。

 同じ業界でも働き方が違う会社なんていくらでもある。電通と博報堂、サントリーとアサヒビール、伊藤忠商事と三井物産、ソニーとNEC……。
 そういうことって、たぶん学生たちも薄々気づいているんだけれど、「業界以外の見方」がわからないからとりあえず業界・職種で絞っちゃう。わかりやすい指標でカテゴライズしないと不安になるんですよね。

 でも、そういうのって僕はすごくもったいないと思う。

 じゃあどうすればいいのか、というと、みんながひと言で「社風」と片付けてしまっているところにヒントがある
 「社風」っていうのは、人間関係でいう「価値観がぴったり」とか「一緒にいて落ち着く」というのと同じレベルの言葉です。自分にとって気持ちいい状態、エネルギーが最大限に発揮できる状態。それが保たれるためには、どういう環境、条件、仕組みがかかわってくるのか、が大事。

 一方では、会社や仕事のいろんな分類方法を知ること。もう一方では、自分のエネルギー発動条件(と喪失条件)を知ること。自分の「キャラ」をしっかり育てて、自分のモノサシを作ることが大事なんです。

 少なくとも「会社のお金の儲け方・仕組み」に答えがあることはあんまりない。業界を絞りすぎて、そもそも自分に合わない会社に時間と労力を割いてしまったり、自分にぴったりの会社との出会いの機会を逃したりしないようにするためには、まずは自分のアンテナを磨いていきましょうね。


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