「自己PRでアピールしようにも、自慢できるほどのことなんてやってきてないし…」という声を就活中の学生からよく聞きます。たしかに雑誌やネット、書籍などの「成功した先輩たちのES大公開!」というような特集でも、「100人の環境系サークルのリーダーとして」とか「60カ国を旅して」とか「空手で全国一位に」など、これまでの実績をアピールしているものがたくさんあります。

 でもね、企業からすると、そういう「実績」は大して重要視していない。
 先輩たちは「この実績があったから内定した」と思っているかもしれないし、「面接でも評判よかったよ」なんて言ったりする。それを聞いて「自分には語れるほどの実績なんてないからなぁ…」なんて思っちゃったりするんですよね。
 でも、実は彼らの「実績そのもの」が評価されたわけじゃありません。あくまでも要因のひとつではあるけれど、実績そのものの評価は意外と少ない。

 普通に考えればわかるのですが、世の中の「100人のサークルのリーダー」が全員内定しているかといったらそうじゃない。60カ国の旅をしたら内定するわけでもない。そしてスポーツで大活躍したからといって、会社はあなたにお客さんと闘ってほしいわけじゃない。「ぜひとも用心棒に!」なんて。

 でも学生は「なんか大きな実績がないといけないんじゃないか」と思っちゃう。実績の大小なんて本当に関係ありません。

 たとえば僕の知る学生で5社の内定をとったN村さんという女性がいます。
 彼女は学生時代に特に大きなサークルに入っていたわけでもないし、全国で闘ったこともない。海外だって長期休暇で数カ国に旅行しただけ。特に大きな「実績」なんて呼べるものがない彼女が考えた自己PRは、「メモが得意」

 全然、大きな「実績」じゃない。「ど~だ!」と自慢するようなことでもない。誰でもやろうと思えばできてしまいそうな小さなこと。でも、実際に彼女は5社から評価をされた。
 いつも僕が書いている「すべての仕事は期待に応えることで成り立っている」ということに関して、彼女は「メモが得意」という切り口で、自分の「期待に応える勝ちパターン」を提示したわけです。

 当然、この「メモが得意」というだけで会社がN村さんを採用するわけではありません。でも、この「メモが得意」という言葉をきっかけにして話を聞いていくと、まさに「一緒に仕事をしても安心して任せられそう」だと思える。
 メモをとることで相手の期待を正確に把握することができる。メモをとることから彼女の誠実さが伝わってくる。メモをとる人ととらない人の成長スピードの違いも社会人は知っている。そして、メモが習慣化されているということは今後も普通にそれを続けて、期待に応えてくれるはず。
 これまでに彼女がやってきた「期待への応え方」がわかるからこそ、「メモを取る」という小さなことですら企業からの評価につながったんです。

 100人のリーダーも、60カ国の旅も、スポーツで全国1位も、本質はこれと変わりません。実績の大小ではなくて、「物事にどう取り組む人なのか」が大事。

 そこさえ伝わるのであれば、たとえ「世界一周!」であろうと、「人類最強の男!」であろうと、「メモが得意」とそれほど変わりはないんです。
 人の期待に応えるときや組織や集団で成果を出そうとするときに、自分が「どうやって関わっているのか」が伝われば、企業はちゃんとそれを評価してくれます。いま自己分析をしている人も「実績の大きさ」だけで判断をしちゃわないように、気をつけてくださいね。


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