ブログを開設してやっと10日。そろそろブログタイトルでもある『就活病』について書いておこうかな。その前に先週末に行ってきた某大学の模擬面接のこと。

 大学の就活支援イベントにはここ10年くらいほぼ毎年行っているのだけれど、模擬面接プログラムに参加するのは初めて。いつもは時期的にもうちょっと後半のイベントに参加することが多かったから。それで、30人くらいの学生を相手に話をしてきたのだけれど、当日に会った学生たちは何か雰囲気が違う。結論から言ってしまえば、質が高い。
 模擬面接をしたS藤さんやF田さんなんかは、このままちゃんといけば、余裕で早期の複数内定だって可能だ。最後に質問してくれた男子学生も良さそうな雰囲気。

 なんでだろう。当然、この時期に自己PRを作成して模擬面接ができるくらいまでに就活を進めているのもあるだろうし、2~3年前の学生と違って早い段階から「自分たちの就活は厳しくなる」という危機意識があったからなのかもしれない。
 ただ、それだったら、より自己分析を深めた後半の学生と違う理由にはならないし、去年の学生との違いもそこまで大きいわけじゃないと思う。

 そこで僕が思うのはやっぱり、「就活病にかかってるかどうか」だよなぁ、と。

 毎年、僕に就活相談をしにきてくれる学生が増えるのはだいたい年明けくらい。それくらいの時期から僕に就活相談をしにくる学生のほとんどが就活病にかかってる。だから僕はいつもエントリーシートのチェックをするより先に、自己PRのアドバイスをするよりも先に、その病気を治すところから始めるんです。先日会った学生たちはまだ就活病にかかってないから、良く見える。

 でもこのまま就活を進めていくと、就活病になっちゃう。気づかないうちに。
 自覚症状がないのが就活病の怖いところ。自覚症状がないどころか、むしろ就活病にかかるのが内定への近道と思ってるかのように、みんな就活病に冒されていって、重症化していっちゃう。その上、さらに後輩にもどんどん感染させていくから就活病は拡大する。まさにパンデミック状態。

 ただ、誰もそれを教えてくれない。
 みんな「就活ってそういうもの」だと思っているから。

 就活で「当たり前」とされていることが、実は「落ちる理由」になっているのに、誰もそういうことを言わない。その理由はまた今度書くことにして、「就活病」をちゃんと定義すると、「社会から求められているものを妄想して“架空の自分”をつくりあげ、それに沿った思考・行動をしなければならない強迫観念に追われて普通の感覚を忘れてしまうビョーキ」です。

 就活でアピールすべきポイント、社会に求められる人物の特徴、エントリーシートの書き方、面接の心構え、スーツの色、髪の色……あらゆるところに就活病の菌が潜んでいます。でも、そういうことを素直に受け止めすぎて“架空の自分”をつくればつくるほど、本質からズレていっちゃう。当然、面接でも落ちるし、自分もしんどくなっていく。

 逆に言うと、就活病にかからなければ就活はうまく進みやすいし、自分がしんどくなることも少ない。先週末に会った学生たちが就活病にかからないことを願いつつ……。

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