さて、最終的に17卒の学生たちの経団連的「就活スケジュール」が確定したみたい。

んで、各方面からまたいろいろ言われているみたいですね。

まあ、基本的には「経団連ってバカだなぁ」というだけの話なんですが。
(今日の記事は長めです、念のため…)

これまでの新卒採用を見ていて、選考解禁した後にはどうなるか、学生たちの就活のピークがどこになるか、なんてことはわかっているはずなんです本来。
選考が解禁されて、そこから1ヶ月くらいで、いわゆる上位層から内定が出るわけです。それが就活生全体の2割くらい。残りの8割くらいは、そこで夢破れて仕切り直しをして、就活を続ける。
そうすると「選考解禁」の翌月は、まだまだかなりのボリュームゾーンが就活を続ける。つまり来期の場合、選考解禁の翌月というのは7月になる。

大学のスケジュール的に7月には何があるか。
そう、テストですね。
7月のテスト期間中に、けっこうなボリュームの学生が就活する状態が生まれる。
これを「経団連ってバカだねぇ」と言わずに何というか、という話です。

そもそも「学業に影響を与えないように」と言いながら規定された倫理憲章が、ばっつりテスト期間中に就活をやらせるように変更するなんて、ただの悲喜劇でしかありません。



ただ、一方で学生も学生で。
上記の記事にある学生のコメント。
私たちの人生がかかっているのに、『社会実験』に振り回されている
企業の都合優先で学生は置き去りと感じる
いきなり変えられ、いきなり戻される印象。長期的な視点がない
日程が読めないことで焦りばかりが募る

キャリアセンターの部長ですら、
いつ何をすればいいかというイメージがつかめない
とか言ってる。

「大学・短大などでつくる就職問題懇談会」というところに至っては、
2016年度は現行通りにし、変更するなら翌々年からにすべきだ
とか、まったくよくわからないことを言っています。


そんなの答えはひとつしかないじゃん、とぼくは思います。
今の就活スケジュールに関する、たったひとつの解答。
「倫理憲章なんて、なくせばいい」
これだけです。


と、言うよりも。
ぼくの感覚で言えば、
経団連様に振り回されてる時点で、負け組確定。

倫理憲章がなくなれば、学生にとっても社会にとってもメリットだらけです。

情報解禁だとか選考解禁だとか、そこに規制をかけることの意味が何にもありません。
もうそんなのをなくして、全部フリーでやっちゃえばいいんです。オールフリー。
何なら1年生の段階から就活をしたっていいし、企業だって1年生だろうが4年生だろうが、もっと言えば卒業生だろうが、すべての若者をターゲットにして、好きなときに好きなだけ動ける状況にすればいいだけです。

それで何の問題もありません。

「それが青田買いにつながるんだ!」とか言う人もいますが、それが何の問題なのか、と。
青田買い、どんどんすればいいんです。企業は優秀な人材だと思えば、年次にかかわらずどんどん採用をすればいいし、学生だってもっと早い段階で社会から評価されるような人材になればいい
むしろ、1年生の段階で社会からの評価を積極的に受けられるようになれば、4年間の大学生活をすごす目的だって、もっと明確になるはずです。青田買いになんのデメリットも見い出せませんぼくは。

「いやいや、学業に支障が…」
って、そもそも大学の勉強って何のためにするんでしょう。

4年間にわたってフルオープンで就活できる状態になったとして、それでも「就活があるから勉強できない」なんて言う人は、どーせどんな状態になったって勉強なんてしません。
ちゃんと本気で勉強している人だったら、自分ができるときに就活をできる状態になったら、普通に内定くらい出ます。もしそれでも「学業に…」とか言うのであれば、7月と2月の大学のテスト期間中だけ、規制すればいいんです。



だって、そもそも就活が何月に情報公開スタートとか、何月になったら選考(内定出し)をスタートとか言っているから、素直で真面目な学生が「就活のためのスケジュール」を考えて動くんです。もっと乱暴に言ってしまえば、「就活が始まるまでは動かなくていい」と思ってる。社会に対して無自覚に、鈍感に、テキトーな大学生活を送っていくわけです。

倫理憲章なんて無くしてしまって、大学に入学した時点から「社会にでること」、「社会に貢献できる人間になること」、「社会で通用するように成長すること」を意識できる状態になれば、もっと世の中は明るくなるし、そこでやっと明確な「大学そのものの意義」が生まれるじゃん、と。

大学奨学金の理事長も言っていました。
「大学に行く意味、もっと考えたら?」って。
「わざわざ借金して大学行ってどうするの?」って。(意訳)
(この記事、むちゃくちゃ素晴らしいです。必読!)


そもそも「大学って何のために入るの?」という話。
大学は、教育機関であろうと研究機関であろうと、結局は「社会に役立つ人間を育成する」という目的で存在する組織です。
そこに入る目的は、誰がどう考えても「社会に役立つ人間になる」ためのはずです。じゃあ、さっさと「社会とは何か」、「社会で評価されるためには」を、1年生だろうが何年生だろうが、早い段階で知っておいたほうが良いわけです。研究をしたいのであれば、大学院に行くのだから就活なんて関係ないわけですし。

だから、倫理憲章なんてなくていい。
誰でもいつでも就活をすればいいし、
どの企業でもいつでも採用活動をすればいい。


倫理憲章なんかがあるから、学生は「就活」を前にしないと「社会」を考えなくなる。

ぼく自身は就活をネタにして、ちょこちょこお小遣い稼ぎをしているような立場だけれど、基本的には「就活なんて無くなってしまえばいい」と思っています。たかだか就活で悩むような学生も学生だし、企業だってわざわざ学生を惑わせるようなことをするし、そもそも学生を見抜けないくせに面倒なエントリーシートや面接なんかをやらせて、大人たちは勝手なことを言うし、政府や経団連はバカだし、就活でこんなに騒ぐなんて、ホントに就活なんて馬鹿らしいと思っています。


ただ…
ただ、ですよ?
やっぱり大部分の学生を、いちばん成長させるのは就活なんです。
大学生活4年間の中で、学生がいちばん急激に成長するのが、就活の時期なんです。


だから、就活を「4年生の何月から」なんてやっている、ということが、心の奥底から「もったいない!」と思っちゃう。さっさとやれよ、と。
もっと早くに社会で生き抜く意識をする、もっと早くに社会で役に立つためのスキルを身につける、もっと早くに社会で評価される自分を見出す。そんな状況を生み出しつつ、いまの就活のめんどうくさい状況を変えるためには、倫理憲章なんてなくしちゃえばいい。

「社会」の楽しさに気づいて、
自分の「社会」での生き方を考えて、
「社会」で評価を得る。
そんな意識を早めにできたほうが、人はどんどん成長します。

だから、大人も学生も倫理憲章なんかに振り回されずに、学生たちが社会で生きることに意識を向けられる状態になったほうがいいんです。
いつ解禁になるか、なんてど~でもいい話です。
そんなことに振り回される程度の学生生活を送ってるのが問題なんです。 
就活が解禁されようがされまいが、自分が「社会」を意識してすごしていれば、就活のスケジュールなんて、何も意味はありません。普段からそういう意識と動きができていれば、企業がいつから選考を開始しようが、普通に内定くらいとれるようになります。

自分に関係のないものに振り回されずに、社会で生きていくことをちゃんと意識する。
それだけで、就活なんてよゆ~です。
あんまり、自分の「外側」のことにストレスを感じないように、自分の人生には自分で責任をもてるように、ど~でもいいことに振り回されずに済むような大学生活を過ごしましょう。


なので、就活生はとりあえず、これ読もう♪
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就活ゲーム(完全版)
みつしろゆうと
2015-01-09